ジャクソン・ブラウンらによる32年ぶりのNO NUKES第2弾“M.U.S.E. Benefit For Japan Relief”

ジャクソン・ブラウンらによる32年ぶりのNO NUKES第2弾“M.U.S.E. Benefit For Japan Relief”

脱原発を訴えてきた米国のミュージシャンらのグループ「M.U.S.E.」を中心に、US時間8月7日、米カリフォルニア州マウンテンビューのショアライン・アンフィシアターにて、東日本大震災の被災者支援と安全なエネルギーの使用を呼びかけるチャリティ・コンサート『M.U.S.E. Benefit For Japan Relief』が行われた。

1979年、スリーマイル島の原発事故の後、ジャクソン・ブラウン、ジョン・ホール、ボニー・レイット、グラハム・ナッシュがM.U.S.E.=Musicians United for Safe Energy(安全なエネルギーを求めるミュージシャン連合)を立ち上げ、同年9月、NYのマジソン・スクエア・ガーデンで「NO NUKES」(原子力発電所建設反対運動)コンサートを開催。その模様は映画公開されたほか、ライブ音源が3枚組レコードとして発売された。今回のイベントはその第2弾で、32年ぶりのNO NUKESコンサートとして、開催日が広島と長崎の原爆記念日の間である8月7日に設定された。

このコンサートには、1979年の同コンサートに出演したジャクソン・ブラウン、クロスビー・スティルス&ナッシュ、ボニー・レイット、ドゥービー・ブラザーズ、ジョン・ホールをはじめ、新たにジェイソン・ムラーズ、トム・モレロ(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)、ジョナサン・ウィルソン、スイート・ハニー、日本からは米在住のシンセサイザー奏者、喜多郎が出演。トリはクロスビー・スティルス&ナッシュがつとめ、ショーの最後には、出演アーティスト全員がステージに登場。ジャクソン・ブラウンを囲んで全員で“ティーチ・ユア・チルドレン”が披露された。このチャリティ・コンサートについての出演アーティストたちのコメントは以下のとおり。

ジャクソン・ブラウン
「福島の災害は日本への災害であるだけではない。それは地球規模の災害です。我々は、エネルギーの使い方を変えるため、人類が抱える問題を解決する方法を探すため、文化、国境、政治、世代を越えてここに集まっています。我々は核のない未来を信じる人々、日本人を含めてあらゆる国の人々と一つになりたいです。」

グラハム・ナッシュ(クロスビー・スティルス&ナッシュ)
「我々には正確な真実の情報が提供されなければいけない。その情報によって人々が行動を起こすことができるようになる。」

ボニー・レイット
「我々はオリジナルMUSEチームを呼び戻し、またMUSE2のために新たな若いアーティストとコラボレートし、日本への復興支援と募金集め、そして非核問題への認識を高めることができて大変嬉しいです。」

パット・シモンズ(ドゥービー・ブラザーズ)
「多くの仲間と再会できたことが大変嬉しい。我々の友である日本人を支援する基金を募るため集まった。予測不能な自然災害、人類による危機意識不足な核エネルギー利用、耐えること惨事から立ち直ってもらいたい。より安全で核のない将来に向けて移行することに共有する重要な責任について、一般大衆の関心を呼び覚ましたい。」

ジョン・ホール(元オーリアンズ/米下院議員)
「我々はもう一度重要な選択肢に向かい合う必要がある。その選択肢とは、我々はクリーンで再生可能なエネルギー源に投資するべきか、それともわれわれの地球を住めなくする汚れた致命的な古い技術を補償し支援するため納税者の金を使い続けるのか、である。」

ジェイソン・ムラーズ
「例えニュースの題材が福島の災害から別のものに変わったとしても、これは長期に渡り影響を与えるだろう巨大で世界的なエネルギー災害であることには違いない。このショーの一員となることで、日本を支援し、安全かつクリーンな代替エネルギーへの関心を呼び起こすことが出来れば嬉しい。」

喜多郎
「日本を支援してくれる世界の全ての人と、互いに助け合う全ての日本人に感謝する一つの方法として今回のコンサートに参加した。原子力の替わりとなるクリーンなエネルギーへの転換を考えるべき時期である」

コンサートステージは太陽エネルギー、バイオディーゼル、風力技術を使うクリーンな代替エネルギー源による統合電源システムや、エネルギーを節減できるGRNLite LED照明を使用。また、会場となったショアライン・アンフィシアターは米国では最大の、グリーン電力認証済みコンサート会場である。

なお、コンサートの収益は、東日本大震災復興支援および非核の安全な代替エネルギーを推進する世界中の組織に贈られる。
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