マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、21年ぶりの新作が完成間近?

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン 1991年作品『ラヴレス』

5月30日に1988年の『イズント・エニシング』と91年のセカンド『ラヴレス』のリマスタリング再発をリリースするマイ・ブラッディ・ヴァレンタインだが、完成すれば21年ぶりとなる新作制作を進めているとヴォーカルとギターのケヴィン・シールズが明らかにしている。

マイ・ブラッディ・ヴァレンタインは『ラヴレス』以降、新作をリリースせず、一時期は活動休止状態にも陥ったが、2007年からライヴ活動を再開させていて、この時点でケヴィンは96年からとりかかっている音源は4分の3まではできていると語っていた。今回ピッチフォークの取材に応えたケヴィンは新作の制作が続いていることは認めながらも「完成させなければならない」ということ以外に明かせられることはないと語っている。

ただ、今回の音源の素性については次のように語っている。「ぼくが仕上げてるのは90年代に取りかかった作品なんだ。これはだから、次の作品になるはずだったんだよ」。

さらにケヴィンはこう続けている。「いずれまたレコードを作るってことはずっとぼくも言ってきたはずだよ。ただ、わかんないもんだからね、このあと意外と手っ取り早く進んであと数か月のうちに仕上げちゃうかもしれないよ! ぼくも突然猛スピードで仕事をするところはあるから、今からそうなるかもしれないし。まあ、あとは見てのお楽しみってことで」

また、ケヴィンは昨年の秋に自分のレーベル、ピックポケットを設立しているが、ここからマイ・ブラッディ・ヴァレンタインとしてのリリースは行わないことも明らかにしている。ピックポケットは元々ケヴィンの友達でル・ヴォリューム・クールブのメンバーのシャルロット・マリオノーのEPをリリースするために設立したレーベルだとのことで、ケヴィンは「スタジオで10年くらい寝てた機材を売っ払ってレーベルを立ち上げることにしたんだ」と語っていた。

なお、バンドは『イズント・エニシング』と『ラヴレス』の再発と同時にコンピ盤『EP's 1988-1991』もリリースする予定で、こちらはクリエイションに移籍してからの4枚のEP『You Made Me Realise』『Feed Me With Your Kiss』『Glider』『Tremolo』の内容と、レア音源や未発表音源が7トラック収録される。

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