リー・ラナルド、ソニック・ユースの今後について「なるようになる」と語る

リー・ラナルド、ソニック・ユースの今後について「なるようになる」と語る - リー・ラナルド ソロ・アルバム『ビトゥィーン・ザ・タイムス・アンド・ザ・タイズ』リー・ラナルド ソロ・アルバム『ビトゥィーン・ザ・タイムス・アンド・ザ・タイズ』

先月、ソロ新作『ビトゥィーン・ザ・タイムス・アンド・ザ・タイズ』をリリースしたソニック・ユースのリー・ラナルド。これまでのソロやサイド・プロジェクトでは実験的な試みを打ち出してきたリーにとって今作は初めてポップ・ソングのコレクションになっていること、またソニック・ユースの今後が不確定なことになっていることで、いよいよ本格的な潮時なのかという憶測を呼んでいるが、ソニック・ユースについては「まったくわからないことなんだよ」とリーは音楽サイトのスピナーに説明している。

「ずっと必要だった休みに入っているわけで、成り行きに任せてる状態なんだよ。これで最後だということはなにも言うつもりはないんだけど、かといってこの先のことについてもなにも話し合ってはいないんだ。とりあえずなるようになるっていうことでね」

ちなみにソニック・ユースは中核メンバーのサーストン・ムーアとキム・ゴードンが昨年10月に離婚を発表、その後の南米ツアーを敢行して以来、実質的な活動休止状態に入っている。

その一方で意欲作となっている今回の自身のソロ新作については2010年にフランスでアコースティック・ライヴをやった時に閃いたものだとリーは説明していて、そのままその年の夏はアコースティック曲の作曲に没頭し、秋にはある程度仕上げていったとか。ただ、リーが本気でアルバム制作を思い立ったのは、実はこのアルバムのジャケット写真を見た時だったと語っている。

この時リーはカナダのノイズ・バンド、ニヒリスト・スパズム・バンドについての取材を受けることになっていて、インタヴュー収録のためスタジオに向かっていたところを写真のケリー・ジェフリーが撮ったのがこのジャケット写真だったのだとか。「その1週間後にケリーに写真を見せてもらったんだけど、なんだかものすごく気に入っちゃってね。それでもし今取り組んでいる曲をアルバムとしてまとめることになったら、この写真がいいジャケットになるなあって感じたんだよ」。

なお、アルバムの参加ミュージシャンは元ソニック・ユースのボブ・バート、ジム・オルーク、ウィルコのギターのネルス・クライン、キーボードのジョン・メデスキーなど以前から親交のあるミュージシャンで固めていて、基本的にまったく自分ひとりでこの作品を作り上げていかなければならなかったので自分のことを知らないセッション・ミュージシャンなど呼びたくなかったと説明している。

現在、アメリカの東海岸を中心にしたツアーを5月まで行っているリーだが、ソニック・ユースの今後についてさらにこう語っている。「ぼくたちの人生もキャリアもあまりにもお互いに絡み合ってるから新しいレコーディングやパフォーマンスがなくても繋がったまんまなんだよね。これまでの30年は素晴らしいものだったと思うよ。あとはこの先はなにが待っているのか見届けてみるまでだよね」
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