待望の来日公演を6月に控え、4月にはオーストラリアでストーン・ミュージック・フェスティヴァルへの出演も控えているヴァン・ヘイレンだが、現ベースでエディ・ヴァン・ヘイレンの息子でもあるヴォルフガング・ヴァン・ヘイレンは親の七光りという先入観とどう対処するかについて『ビルボード』誌に語っている。
ヴォルフガングは2007年に若干16歳でヴァン・ヘイレンに加入し、現在サイド・プロジェクトとしてクリードやアルター・ブリッジのギターのマーク・トレモンティのソロ・バンドにもベースとして参加しているが、次のように語っている。
「確かにぼくを嫌っている人がそれなりにいるけど、ぼくは気にしないようにしてるんだ。もちろん、わずか16歳で世界中の人たちから嫌われてヴァン・ヘイレンに入っていられるのは親父のバンドだからだろとか、そんなことを言われるのはかなり神経が磨り減ることではあるよ。でも、ぼくは自分のやるべき黙々とやるだけなんだ。自分に何ができるのかはよくわかってるし、だから、人に出来っこないと言われてでも自分には出来るのがわかってる時には、それがヴァン・ヘイレンだろうとマークのバンドだろうと、いい気分になれるんだよ」
また、ヴォルフガングはヴァン・ヘイレンの次回作の制作にも関わっていることを明かしていて、昨年行った最新作『ア・ディファレント・カインド・オブ・トゥルース』用のツアーだけでも、すでに数曲作品を形にしていて、サウンド・チェックのジャム・セッションなどを有効に使っているとヴォルフガングは語っている。
「他にもいろんなアイディアが手元にあるし、取りかかっているものもいくつかあるんだよ。どんなことが起きるものか、いつだってわからないものだからね」
さらに初代ヴォーカル、デイヴィッド・リー・ロスを24年ぶりに迎えて制作された『ア・ディファレント・カインド・オブ・トゥルース』についても大きな誇りを感じているとヴォルフガングは語っていて、自分が率先して昔のデモ音源を漁って聴き直していくことで「それで親父とアル(アレックス・ヴァン・ヘイレン)とデイヴもかつて70年代に"悪魔のハイウェイ"や"踊り明かそう"を書いた頃のマインドにまた戻った感じがあったんだよ」と自身の果たした役割についても語っている。
なお、他のプロジェクトとの折り合いについてはあくまでもヴァン・ヘイレンが最優先事項だとヴォルフガングは語っていて、ヴァン・ヘイレンの活動がない時にはマークのバンドが正式に自分のバンドと考えていると説明している。