オリジナル・メンバーのアル・ジャーディーンとデイヴィッド・マークスとのツアーに乗り出すと先頃表明したザ・ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンだが、ライヴ日程をさらに追加したことを明らかにしている。
ビーチ・ボーイズは昨年まで活動50周年記念ツアーをブライアン、アル、デイヴィッド、そしてマイク・ラヴとブルース・ジョンストンというメンバーが全員揃った形で行っていたが、一旦ツアーが終わると、マイクとブルースがその後もブライアン、アル、デイヴィッドを除いた形でビーチ・ボーイズとしてのツアーを昨年秋に再開させたため、物議を醸していた。
マイクはツアーで「ザ・ビーチ・ボーイズ」と名乗って興行を行う権利を所有していて、50周年ツアー以前から行ってきたことを続けたまでで他意はないとしているが、ブライアンら外されたメンバーは50周年ツアーの延長も考えられたこのタイミングでのマイクの判断に対して疑問を呈していて、ブライアンは次のように声明文で綴っている。
「どうしてもわからないのは、マイクがアルとデイヴィッドとぼくをバンドと一緒にツアーさせたがっていないことなのです。なんだかバンドをクビにされた気分になるのは確かです」
その一方でマイクは特にメディアからの批判に次のように答えていた。
「ぼくはブライアン・ウィルソンをザ・ビーチ・ボーイズからクビになどしていません。ぼくにはブライアン・ウィルソンをザ・ビーチ・ボーイズからクビにすることなどできません。ぼくはブライアンの雇い主ではないからです。ぼくにはそんな権限はありません。たとえあったとしても、ぼくがブライアンをザ・ビーチ・ボーイズからクビにすることなどするはずがありません。ぼくはブライアンを愛しているのです」
その後、残されたブライアン、アル、デイヴィッドの3人は7月にペンシルヴァニア州ピッツバーグとオハイオ州ケタリングでのライヴを発表し、今回ブライアンのオフィシャル・サイトでロスアンジェルス公演など計7公演の詳細についても明らかにされた。サイトではさらに公演が追加されるとアナウンスしているが、ロス公演が10月で他がすべて7月のため、相当数の公演がこの間に組まれる可能性もあるという。
なお、マイクとブルースの2人ヴァージョン・ビーチ・ボーイズは3月に来日も果たしている。
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