グライムス、女性アーティストへの性差別や偏見への怒りを長文で綴る

グライムス、女性アーティストへの性差別や偏見への怒りを長文で綴る

昨年の『ヴィジョンズ』に続く新作制作に早くも取りかかっているとされるグライムスは自身のブログで性差別への反感を露わにしている。

グライムスことクレア・ブーシェは自身のこれまでのアーティストやプロデューサーとしての経験を踏まえ、「生活のために自分のモラルまで妥協しなきゃならないことなんてまっぴらごめんだから」と次のように語っている。

「文脈を無視して自分の発言を引用されるのは嫌だ」と始めてから、グライムスは様々な嫌悪感を羅列してみせている。

「女を売りにするのを嫌がっているからって子ども扱いされるのは嫌だ。わたしのことを欲望の対象や個人的な満足感のために存在するモノだと思っている人たちにライヴや街頭でいじられるのは嫌だ。そういう行動があまりに普通なことになっているためガードマンを雇わなければならず、自分の身の安全について考えると頭にくるような世界で生きなきゃならないのは嫌だ。人はいつも何かが起きてしまうまで気づこうとせず、起きてしまってからいつも真剣に取り合わなくて申し訳なかったと謝ってくる……」

また、女性プロデューサーへの偏見については次のように説明している。

「まるでわたしがここまでやってこられたのが偶然の産物で、男がいなければパニクってしまうとでもいわんばかりに、プロでもなければミュージシャンとしても大したことない男に『助けてやろうか?』って(こっちから訊いてもいないのに)言い出されるのにはもううんざりする。あるいはわたしが女だからってテクノロジーを使いこなす能力に欠けているという思い込みにも。こういうことが男性の同職の人に行われているのをわたしは見たことがないし」

さらにグライムスは「ポップ・ミュージックが好きだから取るに足らない人間だと思われたり、ファッションが好きだとまるで中身のない人間だと思われて、わたしが好きなことはどれもわたしを人間として低くしているように思われているのにうんざりする」と訴え、「痩せているとファッション・ショーで使った服をすぐにもらえてうらやましいとなにかにつけては言われることに頭にくる」と綴っている。

さらにグライムスは「環境問題や人権問題について語るとイケてなくて問題になるのが悲しい」と語っては「キモい連中が掲示板でわたしとやりたいかどうかを語っているのにうんざりする。人がわたしのダンサーたちに嫌がらせをしては、まるで人として扱っていないのにうんざりする。自分を同等に人間として扱ってほしいという欲求が、自分も集団の一員として認められて敬意を受けたいという要請としてではなく、男性への憎悪として受け取られるのが悲しい」と訴えている。

なお、グライムスはこれまで新作は今のところ5分の2ほど出来上がっていて、今年中にリリースしたいと語っている。

(c) NME.COM / IPC Media 2012
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする