ロビン・シックの全米第一位のヒット曲"ブラード・ラインズ"が、マーヴィン・ゲイの"ガット・トゥ・ギヴ・イット・アップ"を盗用しているのではないかと訴えられている件をめぐって、マーヴィンの遺族側はロビンからの数十万ドル(数千万円)での和解の申し出を受けたが、断ったと『ビルボード』誌が伝えている。
今回、盗作疑惑の訴えを起こされたのを受けて、ロビンと"ブラード・ラインズ"の共作者であるファレル・ウィリアムズとクリフォード・ハリス・ジュニアも反訴を起こしていて、この曲が"ガット・トゥ・ギヴ・イット・アップ"、あるいはファンカデリックの"セクシー・ウェイズ"も盗用していないことを8月15日に訴えている。
ロビンたちは訴えの中で、「あくまでも『あるサウンド』に似ていることは決して著作権侵害には当たらない」と力説していて、マーヴィンの遺族側は、ある特定の作品の権利の所有者というよりはあるジャンルの所有者になろうとしていると批判している。また、ロビンたちは今回、マーヴィンの遺族側の訴えには"ブラード・ラインズ"が著作権侵害を冒しているといえるだけの説得力がないこと、さらにロビンたちの権利がいかなる形でも制限されないことを確認する裁定を求めているという。
その一方で"ブラード・ラインズ"は歌詞的にも、あるいはヴィデオについても性差別的だとの批判を受けているが、ロビンはこの曲は男女間の関係についての問題提起をするように意図されていると説明していて、ヴィデオについても「この作品自体がフェミニズムだといえる」とまで押し切っている。
なお、このシングルはイギリスのシングルでは100万枚を越えた137枚目のシングルとなっていて、ヴァンパイア・ウィークエンドやクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジもカヴァーしたことで知られている。