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今年、結成10周年の節目を迎えたB-DASH。突っ走ってきた10年を締めくくる……なんて殊勝な気持ちはあるのかないのか、ステージに登場した3人はいたって自然体である。MCでは今日はARASE(Ds)の誕生日だと報告していたが、バンドのアニバーサリーより先にメンバーの誕生日を祝福するあたり、いかにもB-DASHらしくてほほえましい。それにしても、パンクという言葉と直結する焦燥感とか衝動性とかって、もしかしたらB-DASHには必要ないのかもしれない。ファンも温かいし、バンドも絶妙なゆるさでライヴを回していく。いや、音はやっぱり硬派だし、熱いメッセージ・ソングもあるのだが、それでもB-DASHには気持ちいい「隙間」みたいなものがちゃんとあって、それが楽しいのだ。マイペースを貫きつつ、これからも歩み続けていくだろう B-DASH。その魅力の一端に改めて触れるような、心地いい雰囲気に終始包まれたライヴだった。(小川智宏)