テナーががっつり盛り上げたEARTH STAGEに、続いて登場したのはお祭り番長・髭(HiGE)のみなさんである。COUNTDOWN JAPANではすでに常連だが、今回はいちばん大きいステージでの出演。シーンで浮きまくっているエキセントリックでアナーキーな異端児が2万人と対峙するというのは、じつはすごいことなんじゃないかと思う。今年の髭（HiGE）はといえば、みんな思ってたけど誰もやらなかったカミソリとのコラボレーションが実現してTVCMにまで進出する一方で、40分1曲のアルバム『Electric』をリリースしたりもしているわけで、まさにやりたい放題。鬼っ子の面目躍如もいいとこの暴れっぷりであった。その締めくくりとなる今回のライヴは最初から最後まで泣く子も黙る鉄板のセットリスト。「ちょっと休憩しよう」と脱力感たっぷりのMCや、取ろうとしたサングラスが髪の毛にひっかかってテンパるというトラブル（？）もありつつ、めちゃくちゃ楽しそうな須藤。「きっとこのまま続くんじゃん？　最高の最高の最高が」という言葉が物語るように、いまの彼らの充実ぶりが伝わってくる、パワフルなステージだった。（小川智宏）