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さあ、COUNTDOWN JAPAN09/10の3日目、COSMO STAGEのトリを飾るのはART-SCHOOLである。今年加入した新ドラマー、鈴木の転がるビートに乗せて、理樹の切実な想いがダイナミックなギター・サウンドとともに届けられる“MISS WORLD”から演奏がスタート。そこから更に加速して“スカーレット”、そして9月にリリースされた最新アルバムに収められたナンバー“LOST CONTROL”と畳み掛けてゆく。今回のART-SCHOOLは冒頭から思いっきり攻めの姿勢だ。戸高のギターが延々と甲高い悲鳴を上げ続けるようなフレーズを響かせ、満場のフロアに数え切れないほどの拳が突き上げられる。広がりのある美しいナンバーでは“プール”、“tonight is the night”が披露されて彼らのもう一つの面が垣間見られるのだが、その直後には“あと10秒で”で爆発的な盛り上がりを見せてしまうのである。まるでデビューしたてのバンドのような、衝動まかせのステージ。ノイジーなギター・サウンドの嵐となった“UNDER MY SKIN”のラストでがなるようなシャウトを轟かせた理樹は、「今年はいろんなことがあって……その……辛いっすね。言葉にならないです。あの……盛り上がって帰ってください」と告げる。アンコールに応じて再びステージに姿を現した彼は「あと1曲やって帰ります。来年は良い年になりますように。それから、志村、ありがとう」という言葉を残して、まさに凄絶の一語に尽きる“FADE TO BLACK”を駆け抜けていった。終演を告げる“ヒア・カムズ・ザ・サン”が流れても、オーディエンスの拍手がなかなか鳴り止まなかった。(小池宏和)