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 激しくひずみながらも美しく絡み合う2本のギター、ギミックに頼らずただひたすら正確なビートを力強く刻むリズム隊、そしてたまに木下が発する絶叫。ART-SCHOOLの演奏は、その佇まいを裏切ることなくひたすらクールで、同時に爆発寸前の静かなる熱狂が潜んでいる。その絶妙なバランスを最後まで保ちながら “MISS WORLD”、“UNDER MY SKIN”といった代表曲を挟んだセットを一気にこなす。最後は「来年ここで会おうぜ」と言い残し、新星ART-SCHOOLの金字塔、“あと10秒で” を投下。メンバーがステージを去ってからも、会場を包み込んだギター・ノイズの余韻はなかなか離れることなかった。




 PUFFY初登場! しかもロック・モード大全開! 「初めてなのでちょっとプルプルしてますが……」、「新人の気持ちでやりたいと思います」と言いながらも、さすがに世界をまたいで活動しているだけに、彼女たちのステージにまったくもって隙がない。“渚にまつわるエトセトラ”、“これが私の生きる道”、“サーキットの娘”といった大合唱必須の大ヒット・シングルが放たれた王道なセットは、しかし、THE BLUE HEARTSの“人にやさしく”とグリーン・デイの“バスケット・ケース”と彼女たちのロック魂が炸裂したパンク名曲カバー2連発などロック・ファンにもたまらないものだった。最後はデビュー曲“アジアの純真”。恐らくGALAXYで一緒に歌っていなかった人はひとりもいなかったんじゃないか? ‘05 年、最後にふさわしい、あまりにもハッピーなプレゼントだった。




 いよいよ'05年とおさらばするときがきた。10-FEETの登場だ! '05年のラストスパートをかけた切迫したそのセットは、年越しギリギリまで一瞬たりとも休むことなくひたすら爆走! そして5曲目の“HEY!”だが、新年がもうそこにあるというのにその勢いは劣る気配がない。そこでプランが明かされる。カウントダウンじゃなくて、曲をとめることなく、コール&レスポンスで新年を迎えるとのこと。実に10-FEET らしいじゃないか。そしてまったく途切れることないギターの爆音の中、明けましておめでとう! そのまま間もなく“CHERRY BLOSSOM”に突入。まったく止まらない、勢いが。あまりにも気持ちよすぎる新年の幕開けだ。TAKUMAの感情が剥き出しになった“LITTLE MORE THAN BEFORE”でエモーショナルなピークを迎えた彼らのセットは、最後“RIVER”をバッチリ決め、「幸せになれよ!」の一言とともに終わった。よい年になりそうだ。(内田亮)