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新生くるり、無言のファンク・グルーヴで落とし前 12:20 GRASS STAGE

 さて、どんどん日差しが強さを増してくる午後一発目、くるりがステージに登場。すでにご存知の方も多いと思うが、つい先日、ドラムス森信行の脱退がバンドのHP上で正式にアナウンスされた。その動揺はファンの間では相当のものだったわけだが、今グラス・ステージにつめかけている観客らは、その事実を知っているのか知らずしてなのか、そもそも今日のくるりに何を求めているのだろうか。そんな期待というより固唾を飲んで見守られている中、くるりは正体不明のラフなインプロヴィゼーションから演奏を始めた。まるで自分達の「バンドの音」を探っているかのように。そして、一転“東京”“さよならストレンジャー”と、彼らの根幹の情緒性を確かめるようなナンバーを連発。そして再びステージ上の凛と張り詰めた空気と場内の沈黙の中、ゆっくりと間をはかるかのように、傑作アルバム『ザ・ワールド・イズ・マイン』のオープニングを飾る“ギルティ”でヘヴィに、そして颯爽と飛翔。たて続けに名曲“ワールズエンドスーパーノヴァ”! これが、あのクールで軽妙なエレクトロニック・テイストを一切排し、サポート・ドラマーを迎えての今の4人の「生」グルーヴで、どっしりと重厚なダンス・ビートを刻むのだ。BPM、全然遅め。なのに踊らせる(途中に披露された意味のわからぬ岸田ダンスが功も奏したのかも)。そして、水中モーター創始者(?)への追悼の意を込めた“水中モーター”を演奏後、ラスト・ナンバーにくるり永遠のアンセム“ワンダーフォーゲル”! これもまた完全生演奏。そして今度はパーカッシブなラテン・フレイヴァーだ。そのあくまで重厚なダンス・グルーヴが満員のフィールドを歓喜で埋め尽くした時、新生くるりは何を言うまでもなく、堂々とその「意志」を示したのだった。(13:30 GRASS STAGE)
“東京”を熱唱する岸田 くーるーりー!!
今日もフェスを満喫するぞー! ステージ前でピース!