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万感のフィナーレ! 歓喜と祝福がひたちなかを満たす。
ドラゴンアッシュ大感動のライヴ! 19:00 GRASS STAGE

 いよいよ3日間のフェスティバルに幕が降りようとしている。去来する寂しさと3日間の思い出が頭の中をよぎる。いよいよ最後のアクト、ドラゴンアッシュが登場する。感動を分かち合おうと会場を埋め尽くした3万人の大観衆が待ち受ける中、不意にアコギの旋律がこだまする。瞬間に沸き上がる歓声。ゆっくりとしたテンポではじまったのはボブ・マーリーの“Redemption Song”だ。心地よいスタート。歌詞が分からなくても会場に合唱がこだまする。そして“静かな日々の階段を”の後、「肌寒いので、いきなりガンガンいってもいいですかぁ―――!!!」というKjの大号令のもと、怒涛のパンク・ナンバー“Snowscape”が炸裂する。爆発する会場。最後の時を惜しむように、そして全力で楽しみきるように会場全体が揺れている。コーラスでは会場全体が拳を上げて大合唱だ。ステージ上でKjの笑顔が見える。そのままバンドは“Aim high”へ突入。3万人が波打つ姿はひたすら壮観だ。後半のマーチのリズムが言葉にできない開放感を生み出していく。
 新曲をはさみ“Patience”へ。一転して心地よい緩やかなダウン・ビートが会場を包み込む。手を振るオーディエンス。それを見て心地よさそうに体を上下するKjがとても穏やかな表情をしている。「その先でまた会えればいい」という言葉が胸に響く。親密な空気が生まれていく。会場に温かいヴァイブが広がっていく。境界線はなくなりオーディエンスとオーディエンスがひとつに結ばれていく。そんな愛しい感覚は大きなフェスならではのものだ。
 夜は深まる。ますます濃くなる霧の中、新曲を披露。そして不意に零れ落ちる切ないシークエンスの旋律。再び沸き上がる観客。“百合の咲く場所で”だあ!! 感情を優しく包み揺さぶっていくKjのライムが響く、それを全身で受け止めながら爆発の瞬間を待ち受けるオーディエンス。そして一点に収束したグルーヴが爆発!! モッシュが起きる中、拳を振り上げて会場がコーラスを歌う。「その先がみたいんだ」という言葉がさらに会場を鼓舞していく。そして“Fantasista”で興奮は更に加速する。もう、わけがわからない。笑顔で一杯の人、涙混じりの人、いろんな感情を抱えた人が色んな思いを音楽に託している。激しいナンバーなのにほんとにとても美しい光景がそこにはあった。ファンク・ナンバー“Amploud”とソリッドなリフとスクラッチがカオスを生む“Bring it”で天井知らずにテンションは高まっていく。バンドも、そして会場も。
 時間はこちらの思いとは裏腹に過ぎていく。「年に一回、ここに来てロックンロールするのが生きがいなんです」とKj。スタッフに労いの言葉をかけ、おもむろに「友達を呼んでいいですかあ?」という声と共に麻波25、そしてソースの2MCが登場! まるで寂しさを吹き飛ばすような激烈パーティ・チューン“Mob squad”が炸裂。凄まじいテンションで掛け合う5人のMCに会場が再び狂喜乱舞する。タオルを振り回し抱き合う人。そして同時に切なさもこみ上げてくる。この瞬間がいつまでも続けばいいのに――そんな思いが激しく繰り広げられるジャンプ&ダイヴの大歓声の中で沸き上がる。
 再び不意に爪弾かれるアルペジオ。バンドのメンバーの笑顔がこぼれ出す。“Life goes on”だ。サヨナラは笑顔で――そんなバンドの思いが象徴されるようなナンバーに会場も笑顔で返す。ドラゴンアッシュの音楽は本当にとても強い光を生み出す。そして光が溢れるステージに観客の意識が集まっていく。周りの人の笑顔がくしゃくしゃに崩れていく。そしてバンドはステージを去っていった。
 当然というべきか、終わらないアンコールの中、再びメンバーが登場。「締めくくりとして1曲だけやらしてもらいます。ちょっと昔の曲だけど。ここでしか機会がないし、この場所だけでやりたい」とKjのMCの後、あのサンプリング・ヴォイスがこだまする。瞬間、声にならない声を上げて抱き合う観客。もう分かってる。“Viva la Revolution”!!!  力強く、あまりにも切ないライムがひとつひとつ一人一人の胸に刻まれる。今、この瞬間を心に刻み込もうとステージを見つめ、音に耳を傾ける全ての人たち。その瞬間、不意にKjが感極まってうつむく。ここで会場全体が声にならない声を上げて泣いていた。様々な思いがライムに乗り心を解き放つ。ただただ感動的な瞬間がここにあった。涙を拭いながら歌い続けるKj。最後はアカペラで声を振り絞る。あわせてこだまする会場全体の「Viva la Revolution」コール。そしてライヴは本当に終了。「ありがとうございました」とメンバー全員が深々とお辞儀をし、退場。再び繰り返されるアンコール。歓声はいつまでも切なくこだましていた。
 不意に打ちあがる花火。霧のせいで光は見えなかったけど、その綺麗な火の花は、この日、この場所に集った人たちのひとりひとりの胸に咲いたはずだ。3日間本当にありがとうございました。また来年ここでお逢いしましょう。(21:00 GRASS STAGE)

ステージから客席へ投げかけられる音と言葉の光 もはや堂々たるフェス大トリを飾るKj。
しかし、最後にはその目に涙が…
最終日、最後の最後までDJブースは
ハッピーに盛り上がりました
ファイナルDJ片平さんに
曽我部が飛び入り!
本当にこれで3日間が終わりました。
お疲れ様。そしてありがとう
様々な思いを抱え、明日からまた新たな日常が
始まっていきます。帰りには気をつけて
「ビバ!ビバ!ラ・レヴォリューション!」 「WE LOVE ROCK IN JAPAN~!!」