奥田民生――大らかに力強く響き渡った声、そして感動のフィナーレ
18:45 LAKE STAGE
日が落ちてすっかり暗くなったレイク・ステージ。そろそろ本気で寒いくらいの気温になってきた。霧はさっきにも増して濃くなり、ステージ上の照明だけじゃなく、あたりを照らすライトもすべてうすぼんやりと広がって、何ともいえない幻想的な雰囲気。すでに本日2度目の入場規制がでるほどお客さんは満員だ。いよいよ今年のフェス3日間のラストだ。否が応にも高まる期待の中、ひょっこりと奥田民生が登場。大歓声で迎えられる。
このロック・イン・ジャパン・フェスには3年連続で出場、今年は1日目のグラス・ステージとここ最終日ラストのレイク・ステージという2回出場を果たした奥田民生。もちろん最多出場記録、もはやこのフェスの守り神のような存在だ。しかも今日は1日目のバンド・スタイルとは一転、弾き語りによるステージ。「ひとり股旅」と銘打って一人っきりのステージで全国を回ったこともある、奥田民生のライヴのもう一つの大事な面だ。それが一度のフェスで両方見ることができるなんて、ファンには、いや音楽好きにはたまらないことなんじゃないだろうか。民生本人は「昨日という一日をどう過ごしたらいいのか分からず困りましたが」と苦笑していたけど。
両手を上げてガッツポーズで観客の声援に応えた民生は、ステージ中央に備えられた無骨な椅子に腰掛ける。ミニ冷蔵庫やウイスキーも置かれた独特の「ひとり股旅セット」の中で煙草を吹かし、ふとアコースティック・ギターを鳴らす民生。その瞬間にも、もう数千人が集まった空気を一瞬にして掌握してしまう。初年度のロック・イン・ジャパンの暴風雨の中でも、民生はバックステージでスタッフに「大丈夫ですよ」と語りかけていたらしい。そんな安心感と信頼感を見てる人に否応無しに与えてしまう力が、民生のステージにはある。とくに圧巻だったのは2曲目の“さすらい”。弾き語りというギター一本のシンプルでフォーキーなアレンジなのに、バンド・セットの時に比べても、声を通してより民生の存在感が伝わってくる。それは飄々として大らかでありながらも、とても力強いのだ。
一昨日にもプレイした新曲、そして“恋のかけら”をはさんで中盤。「人を呼ぼうと思ったら、ものすごい身近にいました」とのMCの後、なんとゲストに先ほどレイクを盛り上げたばかりのYO-KINGが登場! でもステージ上はあくまで自然体。二人の会話も「こっちにいる人の方が選ばれた人なんじゃないかな……なんてね(笑)」「いや、そういうこと言ってもらわないと。……今日は打倒ドラゴンアッシュということで。30男でね」とオーディエンスを盛り上げながらもあくまで飄々としてる。そして“野ばら”、そして真心ブラザーズのカヴァー“空にまいあがれ”と二人のデュエット(凄い貴重な組み合わせですよ!)も披露。個性の強い二人の声が交わった時のハーモニーは予想以上に美しかった。
そして終盤、“花になる”“息子”“イージュー★ライダー”“CUSTOM”の流れはもう圧巻! ステージ上はあくまで淡々と弾き語っているのに、見てる人達のひとりひとりの感情がどんどんと高まってくる。泣いている人もいた。じっくりと丹念に歌われる歌は、ロック・シンガーとしての一つの理想形を体現していたと言っても過言でないかもしれない。さらに、鳴り止まないコールに迎えられて登場したアンコールはなんとユニコーン時代の名曲“すばらしい日々”!! 曲が始まったと同時に大きな拍手、そして感涙。「また来年も出れるように頑張ります。ありがとう!」と言葉を残して去っていった民生。派手な演出も花火もなかったけれど、かわりにゆっくりと込み上げてくる感動があった。このレイク・ステージでこのフェスティバルのフィナーレを迎えた人達にとっては忘れられない思い出になったんじゃないだろうか。お疲れ様でした。そして来てくれたみんな、3日間、どうもありがとう。(20:00 LAKE STAGE)
このロック・イン・ジャパン・フェスには3年連続で出場、今年は1日目のグラス・ステージとここ最終日ラストのレイク・ステージという2回出場を果たした奥田民生。もちろん最多出場記録、もはやこのフェスの守り神のような存在だ。しかも今日は1日目のバンド・スタイルとは一転、弾き語りによるステージ。「ひとり股旅」と銘打って一人っきりのステージで全国を回ったこともある、奥田民生のライヴのもう一つの大事な面だ。それが一度のフェスで両方見ることができるなんて、ファンには、いや音楽好きにはたまらないことなんじゃないだろうか。民生本人は「昨日という一日をどう過ごしたらいいのか分からず困りましたが」と苦笑していたけど。
両手を上げてガッツポーズで観客の声援に応えた民生は、ステージ中央に備えられた無骨な椅子に腰掛ける。ミニ冷蔵庫やウイスキーも置かれた独特の「ひとり股旅セット」の中で煙草を吹かし、ふとアコースティック・ギターを鳴らす民生。その瞬間にも、もう数千人が集まった空気を一瞬にして掌握してしまう。初年度のロック・イン・ジャパンの暴風雨の中でも、民生はバックステージでスタッフに「大丈夫ですよ」と語りかけていたらしい。そんな安心感と信頼感を見てる人に否応無しに与えてしまう力が、民生のステージにはある。とくに圧巻だったのは2曲目の“さすらい”。弾き語りというギター一本のシンプルでフォーキーなアレンジなのに、バンド・セットの時に比べても、声を通してより民生の存在感が伝わってくる。それは飄々として大らかでありながらも、とても力強いのだ。
一昨日にもプレイした新曲、そして“恋のかけら”をはさんで中盤。「人を呼ぼうと思ったら、ものすごい身近にいました」とのMCの後、なんとゲストに先ほどレイクを盛り上げたばかりのYO-KINGが登場! でもステージ上はあくまで自然体。二人の会話も「こっちにいる人の方が選ばれた人なんじゃないかな……なんてね(笑)」「いや、そういうこと言ってもらわないと。……今日は打倒ドラゴンアッシュということで。30男でね」とオーディエンスを盛り上げながらもあくまで飄々としてる。そして“野ばら”、そして真心ブラザーズのカヴァー“空にまいあがれ”と二人のデュエット(凄い貴重な組み合わせですよ!)も披露。個性の強い二人の声が交わった時のハーモニーは予想以上に美しかった。
そして終盤、“花になる”“息子”“イージュー★ライダー”“CUSTOM”の流れはもう圧巻! ステージ上はあくまで淡々と弾き語っているのに、見てる人達のひとりひとりの感情がどんどんと高まってくる。泣いている人もいた。じっくりと丹念に歌われる歌は、ロック・シンガーとしての一つの理想形を体現していたと言っても過言でないかもしれない。さらに、鳴り止まないコールに迎えられて登場したアンコールはなんとユニコーン時代の名曲“すばらしい日々”!! 曲が始まったと同時に大きな拍手、そして感涙。「また来年も出れるように頑張ります。ありがとう!」と言葉を残して去っていった民生。派手な演出も花火もなかったけれど、かわりにゆっくりと込み上げてくる感動があった。このレイク・ステージでこのフェスティバルのフィナーレを迎えた人達にとっては忘れられない思い出になったんじゃないだろうか。お疲れ様でした。そして来てくれたみんな、3日間、どうもありがとう。(20:00 LAKE STAGE)
貫禄のひとり股旅、ひたちなか降臨! | 赤く発光するステージ、オーディエンス号泣 |
タミオ・・・・・・その1 | ああタミオ・・・・・・その2 |
飛び入りゲスト、YO-KING!民生、真心の曲をデュエット、感涙のエール交換! | ロック・イン・ジャパン・フェス2002最終日の花火!残念ながら霧でよく見えず。でも来年も・・・! |