ROCK IN JAPANの守護神、奥田民生、昨日のユニコーンでトリを務めたのに続いて、今回は二度目のGRASS STAGE。いつもの、でも考えたら久々のバンド・メンバーたちを引き連れ、ふらりとステージに登場。おもむろにギターを掻き鳴らすと、“KYAISUIYOKUMASTER”からライヴをスタート！ 「民生節」としか言いようのない飄々としたメロディーが、どっしりとしたバンドサウンドに乗ってGRASS STAGEを吹き抜けていく。何度も「ゥォオオオオ！」というシャウトで、オーディエンスを沸かすOT。豪快なロックナンバーに続いては、オーディエンスからの大きなハンドクラップに迎えられた“マシマロ”。こちらも間に「ジャパーーーン！」とシャウトし、GRASS STAGEの熱気をさらに上昇させる。今日のOTは、今日の太陽のように熱い！ かと思えば、「こんにちは、木村カエラです」「おなかが痛いけどがんばります」と脱力MCで爆笑を呼ぶ。さらに続く“愛のボート”では途中、歌詞をド忘れして仕切り直しする一幕も。でも、今日のOTは、今日の太陽のように熱いのだ！ リリースされたばかりのひとりカンタビレアルバム『OTRL』からのナンバー“えんえんととんでいく”ではGRASS STAGEをしっとりと酔わせ、最強のラブソング“The STANDARD”で聴く者の胸をギュッと鷲づかみにしたかと思えば、“快楽ギター”でオーディエンスの心をぶった切り、“明日はどうだ”では無数の腕が一斉に揺れる中で声を張り上げながらの熱唱を見せる。最後に「ありがとう！ ではあと1曲だけやって帰りますんで」と言って演奏を始めたのは、永遠の青春賛歌“イージュー★ライダー”！ これにオーディエンスが盛り上がらないわけがない。巨大なハンドクラップと同時に、民生の「カモン！」の声を合図にGRASS STAGE中が大合唱だ。最高に懐の深いロックで、GRASS STAGEに忘れられない熱さをもたらしてくれた奥田民生。ROCK IN JAPANの守護神は、今年も無敵だった！（大山貴弘）