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「アロハー!」という気の抜けた第一声の後、鳴らされたのは“マシマロ”。「ジャパーン!」という民生の叫びと、淡々とミドルテンポのサウンドが、どんどん気分を高揚させていく。デビュー20年を超えても、ぐんぐんと上手くなっているギタープレイが、とにかく凄まじい。そして、奥行きのある味わい深い歌声は、ひたちなかの大空にどこまでも伸びていく。なんという至福の空間だろう。本日トップバッターを飾ったDragon Ashと同じく、ROCK IN JAPANへは9年連続出場、ひたちなかの守護神こと奥田民生。毎回毎回、モードの違うライヴ・パフォーマンスを見せてくれるが、今年は、実にどっしりとしていて力強いエネルギーに満ちた、貫禄満開のアクトだった。最後の最後は“さすらい”。GRASS STAGEを埋めつくした4万人のオーディエンスが一斉に拳を上げ、大合唱。とてつもなく壮観で幸福な光景だった。(小松香里)