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二日目のGRASS STAGEも、いよいよ終盤に差し掛かってきた。続いての登場はACIDMAN! 11回目を迎えたROCK IN JAPANにおいて、かなり2003年から何度も出演してくれている彼ら。共に歴史を重ねてきたといえるわけで、思い入れを抱かずにはいられない。
SEで“A beautiful greed”が流れ、どんどん世界観が築かれていく中、3人が登場。オオキ(Vo&G)が手を高々と挙げると、オーディエンスから歓声が上がる。1曲目は“±0”。オオキとサトマ(B)が、いきなりぐいぐい前に出て煽っていく。そのまま続けて“CARVE WITH THE SENSE”。歌が始まると、後ろの方までハンドクラップが起こる。サトマが気持ちよさそうに、大きく手を広げた。次はMC……ということはイチゴ(Dr)の出番だ。立ち上がったイチゴが「ROCK IN JAPAN、皆さん楽しんでますか!? ここから見る景色は毎年素晴らしくて、墓まで持っていく記憶ベスト……はっはっはっは、わっかんねぇよ」……その後も不穏な笑いを繰り返す(謎! 笑)。そして、はじまったのは“オールドサンセット”。小気味いいビートに、フィールドからもハンドクラップが自然に起こる。さらに、大空に伸びやかに響き渡るようなオオキの歌声が印象的な“FREE STAR”と続き、このフェスでも何度も鳴らされてきた“赤橙”では、曲の途中にも大きな歓声と拍手が起こる。そして、次のMCはオオキ。「毎年ありがとうございます。俺たちにとっては大切なステージで、こっから見える景色を大事にして、ここに来てるみなさんを信じて音楽をやってるので、最高ですね」と笑顔を見せると、9月にリリースされるシングルから“ALMA”を披露。 タイトルの意味は、現在作られているチリの世界最大の望遠鏡から取ったのだという。まだ明るい時間だけど、たくさんの星が降ってきそうな、美しいバラードだった。そこから、再び自分たちのロックで、GRASS STAGEを飲み込むように、7月にリリースされたばかりの“DEAR FREEDOM”へ。さらに、サトマが高々と手を挙げると、“ある証明”がスタート。オーディエンスの昂揚感がどんどん高まっているのがわかる。その勢いで“飛光”へ。サトウは何度もコブシを天に向かって突き上げる。そして高まりきったところでフィニッシュ。今のACIDMANのライヴの、史上最大の爆発力を、身をもって体感できた時間だった。(高橋美穂)