きのこ帝国の音楽を聴くのは「サシ飲み」に似てる。
緊張感さえもお互いのことを知るきっかけになるような逃げ場のないコミュニケーションだ。
そしてその音楽は、じっくりわかり合うことができたなら、ちょっとしたものでも一緒に食べられたら美味しく感じられるような、テレビを観ながら同じようなことに毒づいて笑い合えるような、突然消えてしまったら一生ポッカリ胸に穴が空いてしまうような存在になる。
誰もが楽しめるような音楽ではないかもしれないけれど、僕はこういう音楽を楽しめる人が好きだ。
そして、そういう人々が集まってその音楽のかけがえのなさをじっくり楽しむ、きのこ帝国のライブの空間はとても気持ちがいい。(古河)