9月18日発売のCUT10月号にて、9月23日公開の映画『空白』に出演する松坂桃李さんと、𠮷田恵輔監督の対談を掲載しています。
「衝撃の問題作」と謳われる映画『空白』。スーパーで万引きをした女子中学生・花音が、それを目撃した店長から逃げる途中、車に轢かれ命を落としてしまう――と、この出だしを聞いただけでも、観るのに覚悟が必要な作品だということが伝わるかと思います。
松坂さんが演じるのは、そのスーパーの店長・青柳。事故をきっかけに追い詰められていく青柳という人物を、どのように作り上げていったのか、監督とともにじっくり語り合ってもらいました。
火のような怖さの古田（新太）さんと、居心地の悪い水の中にいるような気持ちにさせる寺島（しのぶ）さん。そのおふたりの間に挟まれると、「こういう行動をしても、きっとダメだろうしな……」とか、勝手なマイナス思考の妄想が出てくる。青柳という人は、それの連続だったという気がしますね。「こいつはこういう性格だから、こうする」というふうには読みきれない青柳のような男性って、現代はけっこういると思うんです。いろんなことに対して萎縮したり、ある種の「もういいや」精神みたいなのって、最近の人たちに多い傾向のような気がするんです。（松坂）
でも俺ね、正直、桃李自体がどういう人間か、よくわかんない空気を感じるから（𠮷田）
はははは（松坂）
なんだろう、すごく明るくていい子なんだけど、「ほんとに楽しんでる？」って言いたくなるような気がするんですよ。そのわからなさで言うと、青柳は、轢かれて亡くなった花音と近いんだと思う（𠮷田）
映画を観る前はもちろん、観た後でも、読めばもう一度映画を観たくなるインタビューになったと思います。
シンプルながらも圧倒的な存在感を放つ撮り下ろしフォトと合わせて、ぜひ誌面をチェックしてみてください！（山下茜）
CUT10月号は現在以下にて購入可能です。
