ボックスオフィス4週連続1位というぶっちぎりの成績で今年上半期のハリウッドの話題を独占した1本、『ハンガーゲーム』がついに日本上陸。
ということで、ようやく試写に行くことができた。
いやはや、面白かった。ランダムに選出された24人のプレイヤーが最後のひとりになるまで殺し合いを続ける、という設定はまあよくある類型のひとつなわけですが、その理不尽な戦いに臨むまでの、悲喜(そう、「悲」はともかく、その裏側にある空しい「喜」まで)をしっかりと描いているのは素直に素晴らしいと思った。
あくまでティーンが楽しめないと意味がない、という立脚点を一切ぶらさずに「殺戮」を描く、という離れ業に挑み、かつ、明快なエンタメ性の中に奥行きのある人物ドラマを作り上げた制作陣の手腕もやはり評価されるべきだし、力いっぱい拍手を送りたい。
これはヒットするわ、と思わずにはいられない説得力に満ちた作品だった。
さすがゲイリー・ロス監督(『シービスケット』)、さすがイーストウッド組の撮影監督、トム・スターン。また、機転が利き、かつ弓の天才でありながら、要所要所でいい感じにデレるジェニファー・ローレンスがもうね……。
いまさら何を、というお話でしょうが、この人が主人公を演じてなかったら、本作の出来はちょっとどうなっていたかわからないなあ。
極度に高められた集中力で弓を射るシーンで放たれる妙な色気(トム・スターンがまたムチャクチャいい仕事をしているクローズアップシーンがある)を、ぜひとも見逃さないでいただきたい。そんな『ハンガーゲーム』は次号のCUTで特集する予定。
公開は9月28日です。(小柳)