宮崎駿『続・風の帰る場所』を手にとってください
2013.11.30 00:00
『崖の上のポニョ』から『風立ちぬ』まで、この5年間にCUTに掲載された4本の宮崎駿さんのインタビュー(『初めて人間に憧れる主人公を描く』『もう少年が主人公の映画しか作らない』『震災、そしてファンタジーの終わり』『初めて自らの映画に泣く』)、そして初演出作品『未来少年コナン』と長編監督デビュー以前のキャリアを語った2本のインタビュー(『演出家・宮崎駿の誕生』『宮崎駿はいかにしてできあがったのか』)を収録した書籍『続・風の帰る場所』が明日11月30日に発売されます。
『未来少年コナン』についてのインタビューの最後に宮崎駿さんは「観た少年が、家に帰ってきてね、呆然となってて一言も口に出さない。もったいなくて、他人にしゃべれないんだよな。泣きたいくらいの憧れをかきたてられて……。そんなマンガ映画、いつか作りたいなぁ……って」と語っています。
1984年に『風の谷のナウシカ』が公開され、僕はまさにその少年でした。
そして僕は大人になって、ここに収録されている『初めて人間に憧れる主人公を描く』(『崖の上のポニョ』インタビュー)と『初めて自らの映画に泣く』(『風立ちぬ』インタビュー)の取材現場に立ち会うことができました。
そして、宮崎駿さんの長編映画に呆然として、泣きたいくらいに憧れた元・少年として心を込めて、この『続・風の帰る場所』の編集に携わらせていただきました。
個人的にも宝物のような1冊になりましたが、たくさんの人にとって宝物となり何度も読んでもらえる本になったと思います。
是非、手にとって頂けたらと思います。(古河)