《知って欲しくて、嫉妬して欲しくて》(“アイラブユーが足りないの”)、《もう返らない、もう変えられない/そんな未来に期待も居たいも何も無い》(“相変わらず、愛変わらず”)といった韻の踏み方や独特のリズム感覚はクセになるし、何よりも歌声とバンドサウンドが完全にマッチしているから、とにかくノーストレスで心にスッと入ってきて、じわじわと浸透していく。その抜群のバランス感覚には驚かされる。
《日中のLINE遅いし/すぐバッドモードに突入》(“貴方依存症”)、《携帯の容量があなたでいっぱい》(“アイラブユーが足りないの”)みたいな、いかにも令和っぽいフレーズも等身大で好印象だし、彼らが気負っていないことが楽曲からも演奏からも伝わってくるから、ガラクタの音楽とともにある生活はちょっとだけ心が軽くなって、どんな「ガラクタ」も愛おしく思えるのだ。(竹内ほのか)
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