2020年に高校の同級生で結成したケプラ。メンバー4人が友達同士のノリのままで鳴らす、楽しい音楽の輪の中にいつの間にか溶け込んでしまうようなアットホームさが彼らのライブの魅力。そしてそれが結成からもうすぐ4年が経とうとしている今でも、薄まるどころかケプラというバンドのカラーとしてより色濃く表れているところが、唯一無二の個性になっている。
そんなケプラが、ワンマンツアーのファイナル恵比寿LIQUIDROOMでメジャーデビューすることを発表した。そわそわしながら4人で声を揃えてフロアのみんなに伝えたその発表の仕方からも、これからも友達の空気感のまま楽しく音楽を続けていくんだという想いが伝わってきてケプラらしかった。(伴って開設されたファンクラブの名前も「ZUTTOMO」と名付けられている!)
そして、アンコールで最後に披露された9月4日リリースのメジャーデビューシングルとなる“キセキ”は、なんと柳澤律希のアコギと4人の声のみで構成された曲! バンドが弾き語りのような曲でメジャーデビューするのも珍しすぎるし、律希以外は楽器を持たずに4人が横並びになって歌う姿も新鮮すぎるが、ケプラだとこんなスタイルも成立していて自然と受け入れてしまうから不思議だ。“キセキ”はぜひ今後のライブでも目撃してほしい。
バンドの枠組みにとらわれない彼らの音楽がどんな形で広がっていくのか、ケプラのこれからがとても楽しみになった。メジャーデビュー本当におめでとう!(有本早季)
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ケプラ、メジャーデビューおめでとう! 観客を友達のように受け入れる優しくて笑顔に溢れたツアーファイナルを観て
2024.06.24 16:30