NELKEは、ずっとそんな“不確かなもの”と一緒に歩いてきたバンドだ。運や奇跡と呼ばれる前の、もっと手触りのない何か。先が見えない時間や、名前をつけられない感情をなかったことにせず、音楽の中に置き続けてきた。
普通なら、途中で手放してもおかしくなかった。別の道を選ぶ理由も、立ち止まる言い訳も、いくらでもあったはずだ。それでも彼らは、迷いながらも続けるほうを選んだ。信じることが正解かどうかは、最後までわからないまま。
でも、その積み重ねの先に、今日の夜があった。
「最高の景色」という言葉では足りないかもしれない。
信じることは、いつも遅効性だ。
でも、その効き目は、思っているよりずっと深かった。
(古閑英揮)