バンド初の日本武道館ワンマン、ということで、何かいつもと違った演出があったりするのかと思いながら臨んだ「
離婚伝説 2026 ONEMAN LIVE『愛が一層メロウ』」。
松田歩の巧さを甘さに溶け込ませる歌。別府純のストイックなのにフレンドリーなギター。そして、楽曲同士をドラマチックに繋いでいくアンサンブル──を余計な装飾なしに見せ切るライブスタイルは、今から2年半前、同じタイトルが冠された2024年3月のZepp Shinjukuでの初ワンマンを観たときと、いい意味でまったく変わっていなかった。それが嬉しかったし、終演後にそのことを伝えると、松田歩は「ああ、変わっていないと言われるのはいちばん嬉しいです」と言っていた。
5曲目に披露されたタイトル曲“愛が一層メロウ”で紗幕が降り、背面の照明が現れ、左右のLEDにふたりが映し出された瞬間には大きなカタルシスがあったけれど、それ以外ではほとんど映像を使わず、照明だけで見せていく。その照明にも過剰さはなく、どこまでもシンプルな美学に貫かれていてすごくよかった。「いい音楽」というのは、ドーパミンを煽るような演出がなくても、ギターソロが長くても、こんなにも人間の集中力を高め続けるのだと感じながら、ただただうっとりさせられた。
よくよく聴けば、ギターヒーロー別府をはじめ、全プレイヤーがとんでもないことをしているのに音が耳にすんっと入ってくるのは、何より全曲とにかくメロディがいいから。放送中のドラマ『大空港~GATE24~』主題歌として、多くの人の琴線に触れまくっている新曲“大空港”は、そのメロディの強さがひときわ際立っていて、ギターソロから大サビへとなだれ込むドラマチックなエモーションはハイライトだった。
そして10月21日には、オリジナルアルバムとしては約2年半ぶりとなる新作が満を持してリリースされる。発表されたばかりの気になるタイトルは……『ファーストキス』! 色っぽすぎるよ!(畑雄介)