22日は恵比寿リキッドルームにて、OGRE YOU ASSHOLEのライヴ。
サード・アルバム『フォグランプ』のリリースツアーのファイナルだった。

『フォグランプ』はアルバム全体をとおして、ぼんやりと霧がかかったような雰囲気をたたえていたが、ライヴではその独特な世界観がさらに濃厚になっていた。緻密なバンドアンサンブルが描き出す音像の感触は柔らかだが、同時に野生動物のようなしなやかさとたくましさがある。心地よさと緊張感が絶妙のバランスでせめぎ合う、至福の時間が流れていた。本編ラストに演奏した“ワイパー”の有機的なサイケデリアは特に印象深かった。
そして『フォグランプ』の神秘性と温かみのある楽曲が充実していたので、“ロボトミー”や“JN”といった初期のエッジフルな曲も際立っていたし、『最後だから盛り上がって！』と出戸が煽り、アンコールの“アドバンテージ”では拳を突き上げ飛び跳ねるオーディエンスが続出！ 圧倒的な熱量で会場を満たした。


ライヴ中盤のＭＣで出戸が「今日やりきったら残りの年末は廃人のように過ごします」と言っていて、確かにそれくらい全てを出し切ったライヴだったけれど、実はまだカウントダウンの出演が残っています。30日、こちらも楽しみです。
写真は『フォグランプ』のインタヴューが掲載されたJAPAN10月号。(福島)