今週発売となったSEBASTIAN Xのアルバム『FUTURES』。
いいアルバムだっていうことは何度も書いてるので、ちょっと違う話を。


CDの中に入っている歌詞カード。
一見何の変哲もないが、じつはこだわりの活版印刷なのだ！



思わずビックリマークをつけちゃったけど、
通じない人もいるかもしれない。説明しよう。

活版印刷っていうのは、「活字」という金属のハンコを
1文字ずつ組み合わせて印刷のもととなる版をつくる印刷方法。
古い文庫本とかの印刷面を触ると文字の部分がへこんでいるのが分かるが、
あれは金属のハンコをぎゅっと押し付けて文字を印刷しているから。
いまは文字組みから製版までデジタルデータでやるのが普通なので、
世の中に出回っている本や印刷物で活版で刷っているものはめったに見かけない。
膨大な活字のなかから適切なものを選んで並べるのには熟練の職人技が必要で、
その継承者もどんどん少なくなっている。

ベテランの職人さんが一文字一文字手でハンコを選んで組み合わされた歌詞。
このバンドのキモである「言葉」を、さらに大事に伝えてくれている気がする。
そのSEBASTIAN X、本日、横浜からツアーがスタート。（小川）