初めて、彼女のライヴを観ました。
基本のモードは照れくさそうというか、なんか居心地悪そうなのに、
観客を見渡すときの目だけはえらく燃えている、そんな感じ。
ミニアルバム『風とどこかへ』が出ました、とMCでアピールするんだけど、
それも自信があるのかないのか、という感じでたどたどしい。
でも、「聴くといいと思います」という言葉だけははっきりと断言していた。
この人は何も演じていない、というか、
まあ陳腐な表現だが、呼吸をするとかメシを食うとか風呂入って寝て起きるとか、
そういうことと同じレベルで歌を書き歌っているのだなあ、と改めて思った。
だから素朴なのに引き込まれる、信じられる感じがするのだなあ、と。
生きるのに自信満々、恥も外聞もない、という人は
羨ましいけどウソ臭いし信用できないもんね。
あと、キタダマキ(B)、藤田顕(G)、脇山広介(Dr)を擁するバンドの演奏が、
どこかしらブリットポップな匂いを出していてかっこよかった。
宇宙まおが“穴だらけ”でギター置いてマイク1本で歌ったとき、
手を後ろで組んでマイクを見上げ気味で歌っているのが
リアム・ギャラガーっぽかったのもそのせいだと思います。(小川)