the chef cooks meのニューアルバム『回転体』、これがとにかく素晴らしい。ホーンやキーボード、コーラスといったサポートメンバーを迎え入れ鳴らされた、煌びやかで多幸感溢れる立体的なポップアルバム。ずっと聴いていたくなる作品だけれど、そんなサウンドの核にあるのはシモリョーこと下村亮介の持っているシビアな時代認識だと思う。
救われない時代のありのままを肯定し、それでも前に進んでいく。そんな決意がシモリョーの中に潜んでいる。だから時代が厳しくなればなるほど、the chef cooks meのポップは厳しさを包み込む為に、さらに力強く、さらなる輝きを持って鳴らされる。すごく勇気をもらえるのと同時に、「痛みや虚構を背負う」というポップミュージックの本質をヴィヴィッドに伝えてくれる作品だ。
シモリョーは新作についてだけじゃなく、バンドとして挫折を味わった頃のエピソードから、本作のプロデューサーでもある後藤正文の話、そしてこれからについてまで真摯に語ってくれた。インタヴュー、8月30日発売のJAPAN10月号に掲載です。
先日のROCK IN JAPANのステージも素晴らしかった。
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