4月のまるまる一ヶ月をかけて、北海道から九州まで回った全国ツアー。この時期に順調にファイナルまで辿りついた、それだけでメンバーは最初から感極まっていた。

ただひたすらに演奏に没頭する実直なステージ運びは、
高校時代から変わらないメンバー間の阿吽の呼吸こそが主役で、
派手さは無くとも、グルーヴはしっかりとこちらの脳内・体内に染み渡っていく。

途中、ツアーのエピソードを各人が開陳するMCタイムも設定され、
談笑のひと幕もあったものの、合間合間に何か言おうとしても
「こんなに集まってくれて嬉しい」しか出てこない高津戸。
彼の万感の思いこそが、やはりこの日の一番の主役だったと思う。

予定外の2回目のアンコールでは、
高校時代の結成時に作ったという、いわば“バンドの原点ナンバー”を披露。
めちゃめちゃ蒼い曲だったんですが、
それを今でも演れる裏表の無さにも、このバンドの本懐を感じた。

写真は、終演後の楽屋でいただきました。