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    デーモン・アルバーンが語るブラーの“Parklife”と「ソングライティングの秘訣」


    ★週末目前の今日は、
    先日のブログ(http://ro69.jp/blog/kojima/87753)でもご紹介した「英ポップ界のヒット・メイカー達が語るソングライティングの秘訣」の続き。

    パート2は、ブラーやゴリラズetcでマルチ才能を発揮するデーモン・アルバーンの最新発言の抜粋です♪♪♪

    (2)デーモン・アルバーン。
    ☆最大のヒット曲=ブラーの“Country House”(1995年8月、全英1位。以後11週間チャート圏内に常駐した)。
    ☆最大のヒット・アルバム=『Parklife』(1994年5月、全英1位。以後106週間チャート圏内に常駐した)。

    「“Parklife(アルバム表題曲)”は、まずあのリフとコーラス・パートが先に出来上がってたんだ。
    あの歌はもともと散文詩として書き始めたものだったと記憶してるんだけど、原型は奇妙な歌だったんだよ。

    フィル・ダニエルズが歌ってるあの“語り”パートについては、
    グレアムも僕も子供の頃から『Meantime(1983年作。東ロンドンのワーキング・クラス生活を描いた英映画。フィル・ダニエルズやゲイリー・オールドマンが出演)』や、
    『Quadrophenia/四重人格(1979年作。ザ・フーの1973年の同名作に基づいた60s英モッズ・カルチャー映画。同じくフィル・ダニエルズが出演)』に夢中で、
    むちゃくちゃとり憑かれてたからね。
    あの歌を録音するときもダメ元でフィル・ダニエルズに依頼してみたんだ。
    彼がスタジオであの“語り”パートを録音した時は、すごくナチュラルかつ臨場感に満ちた形で曲にぴったり嵌った。
    素晴らしかったよ」

    “Essex Dogs”の下町ワーキングクラスを描いた歌詞の世界観は、ザ・スペシャルズのテリー・ホールの感覚に近いものがありますよね?
    という問いに対し。

    「そう、まさにそうだね。すごくあれに近い感覚で書いたんだ」

    ゴリラズのサウンドにもジェリー・ダマーズ(元ザ・スペシャルズ)等の影響を濃厚に感じましたが?
    という問いに対し。

    「もう完全にね。
    もしファン・ボーイ・スリーやザ・スペシャルズ(両方とも英70s後期シーンに勃発したスカ・ムーヴメントのハシリ的バンド)、
    ビッグ・オーディオ・ダイナマイト、デ・ラ・ソウル、ア・トライブ・コールド・クエストとかのグループがいなかったら、
    ゴリラズは存在すらしてなかったと思うよ」

    あなたにとって、ずばり「ヒット曲を書く秘訣」は?
    という問いに対し。

    「過去22年ぐらい曲を書いてきてるけど、
    未だにどうやってヒット曲を書けばいいのかさっぱり分らないんだ。
    ほんとマジで分らないんだよ。
    もしかしたら僕はもう二度とヒット曲は書けないかもしれない。

    ポール・マッカートニーも密かに同じような気持ちを抱いてるんじゃないかな。
    あぁ、もう一曲ヒット曲が書けたら……って」
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