[Alexandros]はデカイことを言ったり、デカイ風景を歌えば歌うほど、その歌はなぜかパーソナルな歌になっていく。
これは本当にすごいことだと思う。というか、すごいを通り越してなんだか不思議なことに思えて仕方ない。
普通はみんなパーソナルな歌を歌いたくて本当にパーソナルなことを歌う。
半径5mのことを綴ったり、日常の出来事を描いたり、なぜならそうすることがシンプルな共感を呼ぶからだ。
[Alexandros]のやり方は違う。
どこまでも大きなイメージを、大きな心象風景を、逆光の中にあるような淡い思い出を、あるいは深く強い願いを歌う。
そこに半径5m感はほとんどない。
しかしなぜか、川上洋平の歌はとてもパーソナルに響いてくる。
亜麻色の山脈や雨の中で水を跳ね踊るイメージーーつまり、デッカくてどこまでもロマンティック(どうしてもこの単語を使いたくなってしまう)なイメージは、川上洋平のパーソナルな何かをとても如実に伝えてくれる。
それは要するに、川上洋平がどこまでもそういうやつだから、[Alexandros]がどこまでもそういうバンドだからなんだろう、としか言いようがないし、それ以上説明してもやはり仕方ないような気もする。
今日のThis Summer Festival 2014。
[Alexandros]は新曲をやった。
来年3月に発売になるこの曲はまさにデカい風景こそがパーソナルであるという最高に[Alexandros]な曲だった。
川上洋平そのもの、ロマンそのものである素晴らしい曲だ。
[Alexandros]は12月29日発売となるJAPAN最新号に登場してくれる。
バシバシ曲を作っているという、とても頼もしい話を聞かせてくれている。
ぜひ読んでもらいたい。
それにしても今日の4人はビビるほどの仕上がりだった。