欅坂46と記されたフラッグが青空をバックに風に吹かれる画。
あるいは、強い風に吹かれた前髪が強い眼差しを際立たせる画。
そんな画から始まるべき場所として、今なお荒涼とした風景が広がる東京、としての有明があったのだと思う。
楽曲に込められたレジスタンスの響き、世界との摩擦を綴った言葉、苛立ったままの視線。
そんなすべてが、今日ここで表現されることで、一貫した必然性を持ったアートになっていた。
素晴らしいライブだった。
圧倒的なクオリティを誇る楽曲、というアドバンテージは確かにあるが、ただそれだけで、欅坂46
が放っているあの強烈な「対大人」の構図や、雑踏に飲み込まれまいとする抵抗の空気は生まれないと思う。
ましてや、生身の少女たちがリアルな表情を見せるライブにその主張を込めていくのはハンパなことではない。
そして、そんな正確すぎるほどのプロデュースによる世界観を、平手友梨奈をはじめとしたメンバーが理解し、パフォーマンスしていくときの、その隠すことのできない決死感がまた感動的だった。
12月28日。
欅坂46はCOUNTDOWN JAPANに初出演を果たしてくれる。
どんな光景を幕張メッセに広げてくれるのか楽しみだ。