この巨大なボックスセットも、いよいよ店頭に並んだことだろう、U2。
ふと、なぜこのバンドはこんなにも「活動」家なのかということについて、
考える。
たとえば、60年代70年代のバンドの「活動」は、
いわゆる反体制であり、逆にいえば、希望がなかった。
結局あいつらは――、そんな絶対的な距離と敗北がそこにあった。
しかし、時代は当然のことながら積み重なっていく。
すると、いわゆる体制側にも、ロック体験を経た人間が
出てくるし、増えてもくるだろう。
実際、いまイギリス保守党の党首をやっている
キャメロンは大のロック好きである。
もちろん、オバマのiPodにもたくさんのロック・チューンが
取り込まれている。
となってくると、そこには共通言語をもち、
共通の目標を掲げることの可能性が生じてくる。
80年代に登場したU2の「活動」を支えているオプティミズムの背景には、
そういうこともあるんじゃないかと思う。
ボノのあの精力的なアクションには、
そんな確信と実感があるんじゃないだろうか。
ちなみに、キャメロンはザ・スミスが一番好きらしいので、
そもそも政治には向かないと思う。