曲がヒットしてたくさんの人に知られると、心の距離が遠くなった気がしてファンをやめてしまったなんて話もよく聞く。
曲が広まることと、誰かの心の支えになれることはイコールではないから難しい。
2024年10月結成、東京発3ピースロックバンド・Shawoo(シャウー)のライブをサーキットイベントで観る機会があった。
何かの曲がバズっているわけでもないし、まだまだSNSのフォロワー数だって少ない。だけど、彼らのライブを観て、なぜか「売れるバンド」だなと感じた。
その理由のひとつは、西村八大(G・Vo)の深みのある声だ。シンガーソングライターとしても既に活動しているだけあって、アコギ1本と声だけで耳を飽きさせない。
ただ、私はShawooという「バンド」で歌うからこそ発揮されている魅力があるように思う。
“アイワナビィ”という曲をぜひ聴いてみてほしい。
ライブに足を運んでくれた人にとっての《星》となって、君を救いたいと願うバンドマンの歌だ。そのメッセージ自体は、これまでに多くのロックバンドが歌ってきたテーマだろう。だけど、サビの最後のパワーコーラスで、はっとさせられる。
《アイワナビィアロックスター/インユアウィークハート》
「ロックスター」と言われて思い浮かべるような、派手でギラギラしていたりとか、もしくは男臭い力強さみたいなイメージとは、Shawooは正反対のところにいる。
だからこそ、君の弱い心の中でロックスターになりたいと、勇気を振り絞って歩み寄ってくれているようで、想いがまっすぐ心に飛び込んでくる。
「売れるバンド」とは、どんなに活動の規模が大きくなっても、バンドとリスナーの1対1で完結する小さな世界を、誰にも邪魔されずに守り抜くことができるバンドだと私は思う。
Shawooはその世界をリスナーと一緒に守り続けてくれるバンドだと、“アイワナビィ”が証明しているように聞こえた。
世間がその声に気づくまで、どうか揺るぎない愛を歌い続けてほしい。(有本早季)
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