【特集】新曲“アンリミテッド”に込められたDa-iCEの未来への展望。タイアップ曲としての限界を取っ払う、最強のエンパワーソングに乾杯!

【特集】新曲“アンリミテッド”に込められたDa-iCEの未来への展望。タイアップ曲としての限界を取っ払う、最強のエンパワーソングに乾杯!

Da-iCEの最新曲“アンリミテッド”は、結成から15周年を迎える彼らが、まさにリミットを外して楽しむような超アッパーなチューンに仕上がった。ブレイクビーツを軸に据えつつもブラスサウンドをフィーチャーしたバウンシーなサウンド感に乗せて、花村想太(Vo・Performer)と大野雄大(Vo・Performer)のロングトーンが炸裂しまくる、熱量最大級のDa-iCEの姿がここにある。文字通り全力で背中を押すようなエンパワーソングは、後味の爽快感もマックスだ。作曲は工藤大輝(Performer)と花村想太、そして佐伯youthKを迎えてのコライトで、作詞は工藤と花村、編曲を佐伯が手がけるという布陣。楽曲を再生してまず耳に飛び込んでくるのは花村が歌う《あるがままのあなたで/もっといける》というサビのアカペラのロングトーン。そしてグルーヴィーなビートとブラスサウンドをフィーチャーしたバンドサウンドが加わって、強烈に「夏」を感じさせるリズムに、なぜだか無性にのどが渇いてくるような感覚を味わう。そう、たとえば“スターマイン”で《一発じゃ足りない》と打ち上げた花火が、この夏さらにさらに大きな渇望を伴って打ち上がるような、そんな衝動を感じさせる曲だ。Da-iCEの楽曲といえば、4オクターブのレンジを誇る花村と大野のツインボーカルが魅力だが、この楽曲ではハイトーンを極めるというよりも、超絶アグレッシブな中にも、のどごしのよいコクのある歌声が響いて、聴く者を魅了してくれる。先述した、何度も繰り返される《もっといける》のロングトーンでは、まるで強炭酸のように弾ける花村の歌声と、なめらかで奥深い大野の歌声と、それぞれの「美味さ」を比較して味わうのも楽しい。大野はこの楽曲のレコーディングで納得いくまでテイクを重ね、気づけば70テイクにも上ったという。そのエピソードを聞くにつけ、彼らの音楽への飽くなき情熱に触れる想いがした。
さらに工藤、岩岡徹(Performer)、和田颯(Performer)のパフォーマー陣も歌唱に加わって、ラップや歌、そしてガヤで楽曲を彩っている。ツインボーカルに3人のパフォーマーというのがDa-iCEの基本形ではあるが、近年では全員が様々な組み合わせで楽曲制作をしたり歌唱に加わったりと多様な動きを見せていて、今回の“アンリミテッド”も、そのラインを継承、更新した形。作品をリリースするたび、メンバーが楽曲制作に携わる頻度も深度も増していて、ダンス&ボーカルグループとして成長と進化を止めないDa-iCEの音楽性は常に刺激的な味わいに満ちている。まずなんの先入観も前情報もなしにこの楽曲を聴くと、《向かう相手なら自分だろう》と力強く言い含めるような大野の歌声や、パフォーマー3人の《(よそ見してる暇はナシ)》という掛け合いからも、自身を鼓舞するための歌であることが伝わってくる。そして《声高らかに過ち恐れず》と工藤のキレのよいラップが響けば、これはDa-iCE自身の現在の心意気、矜持を映した楽曲だと受け取れたりもする。つまり、彼らは今、明確に自分たちの未来を見据えてこの歌を投下したのだと思う。その先に広がる芳醇な音楽世界に《もっといける》はずだと。そして《たっかいとこ目指して/超える限界点》と歌う彼らの歌は、どこまでも本気の熱量でありながら、風通しのよいバイブスも感じさせる。5人が順に《鳴らせ》、《放て》と歌い繋ぐ場面などは、やはりこの5人の間にある信頼感や安心感みたいなものが伝わってくる。Da-iCEというグループは、正六面体としての美しさを保つことを身上とするように、元来無駄な角がないグループだと思う。ナチュラルに想いが通じ合うような空気感というか、間合いの良さがあって、そして何より全員が同じ方向を見つめて歩き続けているからこそ、歌に、パフォーマンスに、メンバー間で妙な齟齬がないのだ。どれだけ突飛なこと、ネタ的な面白いことをしたとしても、全員が全力で表現するゆえ、必然的に楽曲のクオリティは高まる。その積み重ねでたどり着く15周年なのだと思う。
その15周年を記念して、先日Da-iCEは2027年2月に、東京ドームと京セラドーム大阪(2DAYS)でツアーを行うことを発表したが、それは15年の成長、拡張に、ファンとともに祝杯をあげるような記念すべきライブになるのではないかとも思う。もちろん彼らのキャリア史上、最大規模のライブだ。だからこそ“アンリミテッド”の《もっといける》のハイパーなリフレインには、このドームツアーに向けてのセルフチアリングの意味合いも滲む。オチサビでの《もっといける》も、大野と花村のフェイクにそれぞれの味が出て興味深い。まろやかなハイトーンで酔わせる大野と、思わずもう1本空けたくなるようなアッパーな花村の歌声。やはりこのツインボーカルは最強だ。

今回の楽曲ではダンスにも注目したい。和田がgash!(Beat Buddy Boi)とともにコレオグラフィを手掛けているのだが、《超える限界点》という歌詞に煽られるように、Da-iCE史上最も情報量が多い、非常に速い動きのダンスとなっている。すでに公開されているMVでもダンスシーンを垣間見ることができるが、ボーカリストふたりもダンスに全力で向き合っている。インタビューでは、「ライブでは残念ながら、歌いながら踊るボーカルは観られないと思っておいてほしいです(笑)」とさすがの花村も語るほどハードに展開するダンス。近日中にもアップされるであろうダンスプラクティス動画で堪能したいと思う。
さらに注目すべきは、現在公開されているMVである。「Da-iCE史上最もハチャメチャなストーリー」であるこのMVは、楽曲のエキサイティングさと、Da-iCEの遊び心をすべて詰め込んだような、見どころ満載の映像となった。ここであれこれと語るより、とにかく観てもらえれば、メンバーたちがこの“アンリミテッド”をとことん楽しんでいることがよくわかるはず。ここまで振り切れた「おふざけ」をメンバー全員が、むしろ能動的に楽しめているダンス&ボーカルグループは、世界中を探してもDa-iCEだけかもしれない。さてこの“アンリミテッド”、実はすでに知られているようにKIRIN「のどごし<生>」のCM曲として書き下ろしたものである。そう思うと、リスナーや自身を鼓舞するような歌詞の中に、さりげなく仕込まれたコマンドのように、それを示唆するワードがいくつも隠されていることに気づくはず。たとえば《生のワンフレーズを投下》であったり、《ハジけていく日々にアリガトウ》、《キレッキレのホップステップで》など、そうと気づくと思わず膝を打ちたくなる、洒落たワードセンス。思わずニヤリとしてしまう。無意識にこの歌詞に刺激されて、思わずプシュッと開けて飲みたくなってしまうという仕掛けか(まんまと私も開けました)。この遊び心こそ、Da-iCEの真骨頂。これまでも数々のタイアップ曲を手掛けてきたDa-iCEの中でも、自身がCMに出演するというのも含め、ここまで遊び尽くすというのは初のことだろう。それでありながら、楽曲自体は直球の情熱的なエンパワーソングとして響く。のみならず、自身の未来に向けて、それこそ直近の目標であるドームツアー成功に向けての想いまでもが溢れる楽曲となった。この幾重にも重なったメッセージやコンセプト。それを読み解くのもまた“アンリミテッド”の面白さだろう。たとえば《一期一会(ノーリグレット)/ほんの数秒でも(アンリミテッド)/出逢ってくれたあなたと》という歌詞などは、CMでたまたまこの曲を聴いた人との出会いまで、未来に繋げていきたいという想いのように思えてくるから面白い。「Da-iCEが本気でタイアップ曲を手掛けたら」という、その答えを思い切り突きつけられたような、今回の“アンリミテッド”。その心意気にリスペクトを込めて、筆者もそのタイアップをオマージュするように今回のレビューを書いてみた。でも今回の楽曲は、あれこれ考察したり解釈したりする前に、誰もがまず手放しで楽しむべきだと思う。そして今年の夏フェスでも大いに盛り上がるキラーチューンとなることは間違いない。ひたすら全力で、とにかく楽しいDa-iCEのポップなパフォーマンスに乾杯!
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