中耳炎なってしまい、耳がきーんとしている。
気持ち悪いので外にはあまり出ず、週末は家でビデオを見まくった。
●『トワイライト』!とうとう観た。そして面白かった!
少女マンガと言ってしまえばそれまでだが、明らかに予算はなさそうな映像だったが、監督が非常に頑張ったのだと思う。
ティーネージャーが盛上がる理由はわかる。
しかし、映画の最後にレディオヘッドの“15 Step” が使われていたのには驚いた……。OK したってことですよね?
● 『MAD MEN』もとうとう観た!07年に始まり、エミー賞、ゴールデン・クローヴを獲りまくったアメリカTVドラマ。遅ればせながらこれははまりそう。60年代のNY広告制作会社が舞台で、酒に女と、バブルな雰囲気も満載なのだが、何が刺激的だったかと言うと、いきなりタバコを吸いまくるところ。普通今のアメリカ映画だったらタバコを吸っているシーンがあるだけで、R指定かもという中、病院の先生まで診察しながら吸っているのだ。さらに、親が子供を殴ったり、会社でセクハラしたり、見ながら、きえーー今だったら裁判だらけ!と時代が変わっただけなのに、まるで彼らが無法者に見えるところがまず面白い。しかし、それでいて主人公達はみんなどこか気品があり、さらにそれを意識してだと思うが、映像の撮り方もクラッシックなのだ。かと言って、古き良きアメリカを単にノスタルジアで描いているだけではなく……。まだ3話までしか見ていないので、このストーリーの意図が一体何なのかはまだわからないのだけど、それが知りたいがために、これからも見続けるだろう。外から見ると美しい家庭が内面的には崩壊する様も描かれていて、それは、まるでディカプ&ケイトの『レボリューショナリー・ロード』でもあり。『MAD MEN』のほうが数段良く出来ていたのがちと残念だった(サム頑張れ!)。
●『VALENTINO: THE LAST EMPEROR』
タイトル通り、ヴァンレンティノが引退する間際のドキュメンタリー。これは去年のトロント映画祭で上映。現在NYで公開中。ヴァレンティノとパートナーの関係が、アーティストと彼を影で支えるよき理解者であり、もちろん恋人でもあり、長年連れ添ったお笑いコンビのようでもあり、それが軸になっているので、物語に人間味がある。ヴァンレンティノが大回顧展をした時にK・ラガーフェルドが「僕と君だけだよ。残りのやつらは全員絨毯を作ってるだけだから」と耳元でささやくシーンには笑ったが、もちろん華やかなのだけど、ファッション、感動、笑いのバランスが絶妙なのだ。適度に軽やかで、面白い作品。