〈追記:4月24日〉
ロードが約4年ぶりとなるシングル“What Was That”のMVを正式に公開した。
驚き感動するのは、なんと昨日のNYワシントン・スクエア・パークでのゲリラライブの映像が、さっそくMVのクライマックスに使われていること。
それ以外のシーンも、すべてNYで撮影されたようで、住んでる人なら知ってるような、あえて普通の、街の端っこのようなロケーションが選べているのが最高にカッコいい。
曲は、『メロドラマ』時代を思い出させるエレクトロ・ポップ。歌詞では、17歳の頃からの複雑な恋愛関係を歌っているようにも感じられるが、彼女が17歳でデビューしたことを思うと、名声についての比喩にも思える。インタビューでの解説を待とう。
注目すべきはプロデューサー陣。
前作『ソーラー・パワー』のジャック・アントノフではなく、今回はダニエル・ニグロと、Jim-E Stackが名を連ねている。
ダニエルは、チャペル・ローンからオリヴィア・ロドリゴのプロデューサーとして知られ、Jim-Eもグレイシー・エイブラムスや、発売されたばかりのボン・イヴェールの新作も手掛けている。また、ダニエルとJim-Eの2人で、去年絶賛されたキャロライン・ポラチェックの曲も手掛けている。
ロードはまた、ファンに向けてボイスメッセージも送っている。
前日のNYでのゲリラライブにファンが大勢集まったことに感動したと語り、この新曲は、「自分が書いた中で一番気に入ってる曲」と明かした。そして、「自分は再生した」とも表現。ファンの熱狂を目の当たりにしたことで、シングルの公開を予定おより1日早めたのだという。
3年ぶりの新作が待たれるロードが、なんとNYの公園でゲリラライブを敢行。新曲“What Was That”を初披露した。
その映像がこちら。
このイベント、実はその少し前、ロードのメール配信に登録している人たちに、「7時に公園集合」とだけ告知されていた(私のところにも届いた)。
とはいえ、どの公園なのかは分からず、次にインスタに投稿されたNYのワシントンスクエアパークの噴水の写真をヒントに、多くのファンが現場へと向かった。
私も近くにいたので行ってみると、7時にはすでに公園中が人でいっぱいに。
特に危険な雰囲気ではなかったものの、あまりの人手に警察が中止を要請。ロード自身が「警察にシャットダウンされた」とポストしている。
係員も、「本当にキャンセル」と言ったので私も帰宅したが、まさかの展開。
その1〜2時間後に、ロードが登場していたようだ。上の映像がその証拠。
しかも彼女の登場前には、Blood Orangeが”What Was That”を流しながら公園を練り歩いていたという情報も。
さらに感動的だったのは、ファンがロードの曲を歌いながら、NYの街を歩いていたこと。
この日のNYは本当に気持ちの良い夜で、ゲリラライブにはこれ以上ない最高のシチュエーションだった。
ただし、NYタイムズによれば、今回のライブは事前許可なしで行われたとのこと。
https://www.nytimes.com/2025/04/22/nyregion/lorde-washington-square-surprise-show.html?smid=url-share
ちなみに、NYでのゲリラライブといえば2016年にマドンナがヒラリー・クリントン支持のために行ったライブがある。私も行ったけど、あれは無事開催された。
当時のブログ。
ライブ映像。
ロードの新曲は、今日流れた部分からの聞き取りがされている。歌詞の内容は以下の感じだ。
https://genius.com/Lorde-what-was-that-lyrics
街の片隅 ベッドの中の椅子
すべての鏡を布で隠して もう一度自分を見たくない
煙をまとう ウェディングベールみたいに
ひとりでも平気 ひとりになりたい
街に出ていく 人波の中で孤独に
そして、それは私を包みこむ
ああ、恋しい
ほんとうに恋しい
あの頃、ふたりでしていたすべてのことが
裏庭でのMDMA 瞳孔が開いて
何時間もキスを交わしてた ねえ、あれは一体なんだったの?
あのとき言ったのを覚えてる
「これ、人生最高のタバコだ」って
あのときのあなたが、今も欲しい
インディオの霞の中 砂嵐に吹かれて 私は吹き飛ばされる
あの頃は知らなかった あなたじゃ私を満たせないって
17の頃から 私はすべてをあなたに捧げた
だけど、いま夢から目が醒める
ねえ、あれはなんだったの?
なんだったの?
ベイビー、あれは何だったの?
知ってる? あなたはまだ私の中にいる
友達と出かけているときでも
世間話をしている化粧された顔たちを見つめながら
あなたも、これが起きているのは気づいていたはず
あなたは 私の熱は感じられなかった
ブルーライトの中で ようやく本当の自分になれる
現実に向き合う
私は努力した(本当に)
受け入れようとした(すべてを)
必要なものが通り過ぎるなら、そうさせようって
でも、まだ問題がある
これが私を手放してくれないかもしれないと分かってる
裏庭でMDMA 瞳孔がぱっと開いて
何時間もただキスしてた ねえ、ベイビー、あれは一体なんだったの?
「これ、人生で一番美味しいタバコ」そう言ったのを覚えてる
あのときのままのあなたが欲しい
インディオの霞に包まれて 砂嵐の中
気を失いそうになる
あの頃は知らなかった あなたじゃ足りなかったってこと
17歳の頃から 私はすべてをあなたにあげてた
そして今 ふたりは夢から目覚める
ねえ、あれは何だったの?
(彼らがそばにいた頃のこと、覚えてる)
ベイビー、あれは何だったの?
また、このTIkTokでは、ロードが同じ公園でスニペットを公開していた。
曲の印象としては、前作『Solor Power』の陽光に包まれたアコギサウンドから一転、日が沈んだ後の記憶と孤独を描いたような世界観。
むき出しな感情は、『Melodrama』的だけど、サウンドはローファイなドリームポップ。
公園に現れたBlood Orangeのプロダクションということだと思うけど、ミニマルで、メランコリーで、ひりひりするような痛みとリアリティが交錯しているような曲か?!
今日披露されたということは、今週金曜日に正式リリースされるのかも? 楽しみに待とう!
ちなみに、こちらはロードがコーチェラの1週目にチャーリーxcxのステージに登場した映像。思えば、新曲もこのロードのパートと重なる部分もある。
チャーリーは2週目のライブの終わりに、次々に「brat summer」に続くこの夏の楽しみをスクリーンに映し出していたけど、その流れを受けて、ファンは、今回のゲリラライブを早くも「Lorde Summer」と呼んでいた。