ルーツへの帰還と新たな挑戦、そしてARMYとの再会――完全体で再始動したBTS、7年の空白を埋めた来日公演をレポート

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現在発売中のロッキング・オン6月号では、BTSのライブレポートを掲載! 以下、本文の冒頭部分より。


文=粉川しの

大物ロックバンドの来日公演から、国内外のポップスターのエンタメステージまで、筆者は35年以上にわたって東京ドームで無数のコンサートを観てきたが、ドームでこれほど爆音の大歓声と大合唱を耳にしたのは、今回が初めてだと感じた。ドーム2日間を埋め尽くした11万人の観客と、生配信を見守った日本中の、いや世界中のARMYたちにとってまさに悲願待望の瞬間、BTSの7年ぶりの来日ツアー、その2日目を目撃した。

「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG' IN JAPAN」と銘打たれた今回のツアーは、4月9日の韓国公演を皮切りに北米、ヨーロッパ、南米、アジアなどを回る、BTSとしても、韓国アーティストとしても過去最大規模のワールドツアーの一環であり、東京ドームは同ツアーの初海外開催地ということになる。新作『ARIRANG』のナンバーがセットの半数以上を占めるこのツアーは、現在進行形のポップアイコンとしてのBTSの凄みを見せつけながらも、根底にはBTSとファンの、互いに待ち焦がれた再会を噛み締める愛があり、そして何よりも、「アリラン」を冠してのアイデンティティを見つめ直した彼らが、「自分たちは何故戻ってきたのか」、「BTSとは何なのか」の答えを、導き出した上で、未来との約束を交わすような一夜となった。

開演前から凄まじい熱気が充満したドームで、5万5000人が参加した巨大ウェーブと手拍子が何度も巻き起こる中、真っ赤な炎が燃えたつイントロからオープナーの“Hooligan”へとなだれ込む。BTSの現在地を力強く刻むセクションから1部は始まった。歌割りに合わせてカメラがRM、Jin、SUGA、j-hope、Jimin、V、Jung Kookを一人ずつフォーカスしていくと、7回の爆発的な歓声が上がり、その歓喜の中から遂に7人が揃って完全体となったBTSが立ち上がってくる。“Aliens”、“Run BTS”と冒頭の3曲はノンストップで繋がれ、そのベースを成すのはヒップホップだ。スキルフルなラップと、上空に揺蕩う甘いファルセットボイスが、重く激しく打ち付けるビートと、シンフォニックなメロディーが行き交う彼らのヒップホップナンバーは、BTSの「個人力」と「総合力」を同時に際立たせるものであり、グループの復活・再誕を賭したツアーのオープニングに相応しいと感じた。

(以下、本誌記事へ続く)



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