あと数日後に迫る今年のフジロックで、7月29日(土)に18時〜19時にホワイトステージに登場するキャロライン・ポラチェックをぜひ観て欲しい。
すでに日本に到着していてインスタストーリーなども投稿している。
https://www.instagram.com/stories/carolineplz/3154567885903467915/?hl=en
1)東京育ち。
彼女はNY生まれだけど、1歳から6歳まで東京に住んでいて、日本のポップミュージックが自分の作品にも影響を与えている、と語っていた。かつてのバンド、チェアリフトでも日本語版で曲を発表したことがあった。
日本に来ると自然に馴染めると語っていたので、今回も楽しんでくれているだろうか? 来て早速の投稿がラーメンじゃないのも通だ。
2)新作が高評価
今年発表した新作『Desire, I Want To Turn Into You』が軒並み高評価。
ライブで絶対に盛り上がる曲。
各メディアのレビューをまとめるて平均化する2つのウェブサイトが出した統計によると、そのうちのひとつmetacriticでは、現在総合で2位!
https://www.metacritic.com/browse/albums/score/metascore/year?sort=desc&year_selected=2023
また、もうひとつのサイトAOTYの統計では、6位となっている。
https://www.albumoftheyear.org/ratings/6-highest-rated/2023/1
ピッチフォークの評価も、現時点で6位だ。ちなみにローリング・ストーン誌だと、80点で順位的には50位以内に入っていないのも興味深い。
https://www.albumoftheyear.org/ratings/1-pitchfork-highest-rated/2023/1
新作の曲ではないけど、これもライブで盛り上がる曲。
3)チェアリフトのキャリアから15年にして今年初のNYラジオシティが売り切れ
彼女がチェアリフトでデビュー作を出したのは、2008年だったので、今年はそれから15年が経過。チェアリフトでは3枚。ソロとしては4枚アルバムを出して、ここに来て自分の地元でもあるNYでキャリア初のラジオシティでソールドアウトのライブをしたのが素晴らしい。ラジオシティは、アメリカで成功を意味する場所なのだ。ここまで時間をかけて人気を獲得して来たことと、この作品でそれが最大になったことも、祝福すべきだ。
ライブは、5月20日に行われ、観ることができたのだけど、そのライブが始まる前から最高だった。彼女の前座のEthel Cain の影響ももちろんあったと思うけど、集まったキッズがカッコ良すぎた。なんと、エルフの耳の女の子がいたし、LGBTQコミュニティのファンもかなりたくさんいた。さらに、男子でスカートを履いている人もたくさん。とにかく全員がアートスクールのキッズみたいなクールなオシャレさ。みんなめちゃくちゃセンスが良いのだ。それでいて、みんなアウトサイダーな感じで、NYのアングラのクールキッズが全員ここに結集したようだった。
ラジオシティと言ったら、内装はアール・デコの格式ある美しい会場。そういう晴れの舞台というような場所に、普段は、薄暗いクラブにいそうなキッズが集まった、その光景がかなりカッコ良かった。それに、本当にお洒落でクールなキッズってNYにはまだいるんだなと知れたのも嬉しかった。
彼女のライブで感動したのは、そういう超エッジのある存在でありながらも、彼女が例えば、ビヨンセやトラヴィス・スコットなど超メインストリームのアーティストに曲を書きながらも、
グライムスからチャーリーXCXなど今時のアーティスト達ともコラボし、デュア・リパのツアーの前座も務めるのが納得の内容だったということだ。
アーティスティックでエッジがあって、それだけでも十分成り立つのだけど、それを基盤にしながらその殻を破ろうとしているところに常に彼女らしいサウンドが生まれていた。それはステージ全体のセットにも反映されていて、少ない素材を使いながらも、そのアイデアはセンスが抜群で、見応えもあって感動的だった。そのままフジロックまで持っていけるのかは分からないけど。機会があったら彼女のライブをフジロックでぜひ観て欲しい。
https://fujirockfestival.com/artist/detail/6048
ちなみに、LAのライブでは、今年のフジロックに出演する、Sudan Archives(金曜日出演)が彼女のツアーの前座だった時があり、ステージでも共演しているし、彼女の出演と同じ日に出演のWeyes Bloodもキャロラインのステージで共演している。どちらかが共演する可能性はあるかな?
https://youtu.be/W8t3OPYSl5I
https://youtu.be/i7GERidfjX8
以下はラジオシティでのセットリストだ。
1. Welcome to My Island
2. Hit Me Where It Hurts
3. Pretty in Possible
4. Bunny Is A Rider
5. Sunset
6. Crude Drawing of an Angel
7. Ocean of Tears
8. I Believe
9. Fly to You
10. Pang
11. Blood and Butter
12. Parachute
13. Butterfly Net
14. Billions
15. Caroline Shut Up
16. Smoke
17. So Hot You’re Hurting My Feelings
Encore
18. Hopedrunk Everaking
19. Door
ロッキング・オン最新号(2023年8月号)のご購入は、お近くの書店または以下のリンク先より。
Instagramはじめました!フォロー&いいね、お待ちしております。