伝説再び! ザ・スマッシング・パンプキンズ、奇跡の来日ツアーを25年ぶりに開催

伝説再び! ザ・スマッシング・パンプキンズ、奇跡の来日ツアーを25年ぶりに開催

ザ・スマッシング・パンプキンズが12年ぶりに来日する。しかし、今回は、それ以上の意味を持つ。オリジナルメンバー3人が揃う「25年ぶり」の奇跡的なツアーなのだ。12年前は、ビリー・コーガンひとりでスマパンを背負った来日だったが、今回はジミー・チェンバレン(Dr)、ジェームス・イハ(G)も参加。これは2000年『マシーナ / ザ・マシーンズ・オブ・ゴッド』期に解散発表後に来日して以来の歴史的な再集結だ。

ご存知のようにバンドは、2006年にビリー主導で再始動。ジミーも復帰し、2018年には不可能と思われていたジェームスの参加が発表されたから驚愕。『シャイニー・アンド・オー・ソー・ブライト VOL.1 / LP:ノー・パスト、ノー・フューチャー、ノー・サン』にはこの2人も名を連ね、“本当の再生”を遂げた。ダーシー・レッキー(B)の不参加は辛いが、ビリーは本誌取材で「復帰に向けて最善を尽くした」と語っていた。

ビリー、ジミー、ジェームスの3人が再びステージに立つ姿を観たとき、長年の心の穴が癒やされたような感動が押し寄せるはずだ。ビリーのカリスマ性、ジェームスの叙情的なギター、ジミーの爆音ドラム——オリジナルメンバーの3人だからこそ鳴らせる魔法のような音が、そこにはある。ジェームスが笑顔でMCする信じがたい場面からは、今の健全な彼らの関係性が伝わってくる。

バンドは近年、ロックオペラ『ATUM』発表やグリーン・デイのスタジアムツアーに参加、ビリーはソロで『Aghori Mhori Mei』と『メロンコリーそして終りのない悲しみ』、『マシーナ / ザ・マシーンズ・オブ・ゴッド』の記念ツアーも行うなど、相変わらず過剰に全方向で進化している。

最新セットリストでは、『メロンコリーそして終りのない悲しみ』『サイアミーズ・ドリーム』など黄金期の名曲が並び、90年代の重厚なサウンドが現代の熱量と共に蘇っている。今回の来日は、単なる“25年ぶり”ではない。長年の困難を乗り越え、スマパンが今キャリア史上もっとも自由で、もっとも強く、美しく鳴っているのを体感できる——そんな祝福すべき瞬間なのだ。(中村明美)



ザ・スマッシング・パンプキンズの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』7月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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