チープ・トリックは、観収めか!?とばかりに「フェアウェルツアー」と冠した7年ぶりの来日ツアーで、9月29日のグランキューブ大阪と10月1日の日本武道館の2公演を完遂した。
特に最終日の会場となった日本武道館は、チープ・トリックにとって特別な意味を持つ場所だ。彼らの日本でのブレイクスルーが世界的成功へとつながるきっかけとなった、ライブアルバムの傑作『チープ・トリックat武道館』を想起させる会場でもある。
そんな10月1日、チープ・トリックの「フェアウェル・ツアー」東京公演を観に行ってきた。開演前は「空席が目立ったらどうしよう」と少し不安だったが、それはまったくの杞憂だった。会場は観客でぎっしり埋まり、“甘い罠”のイントロが始まると、おなじみのコールが武道館中に響き渡った。バンドの演奏は驚くほどキレがあり、かつての武道館公演で披露された楽曲を織り込みつつ、往年の名曲から新曲“Twelve Gates”までを一気に駆け抜ける、しびれるステージだった。
あっという間に終わってしまった圧巻のライブだったが、これで本当におしまいなのだろうか? それでいいのだろうか? そんな疑問に答えるボーカルのロビン・ザンダーのMCもあった。
次号のロッキング・オンではこのチープ・トリックのライブのレポートを掲載します。予想を遥かに上回るバンドの現役感を報告するものになっています。会場に観に行かれた方も観逃した方もぜひご一読ください!(高見展)
チープ・トリックの記事が掲載されるロッキング・オン12月号