ベネディクト・カンバーバッチがキラキラだった。トロント映画祭開幕!

ベネディクト・カンバーバッチがキラキラだった。トロント映画祭開幕!

ここからアカデミー賞戦線が開始すると言われているトロント映画祭が本日9月5日に開幕しました。

今年オープニング作に選ばれたのは、我等がベネディクト・カンバーバッチ主演の最新作『THE FIFTH ESTATE』でした。この作品は、ジュリアン・アサンジを主人公にしたもので、カンバーバッチが演じているのは、もちろんアサンジです。

物語は、彼がどのようにウィキリークスを立ち上げたのかについて描きながら、その過程における野望や、裏切りなどについても描かれた人間物語でもあります。アメリカにおいては特に、軍の機密文書をウィキリークスに漏えいしたブラッドリー・マニングの判決があったばかりなので、あまりにタイミングが良く、思いきり公開が待たれている作品。オープニングに選ばれたのも納得がいきます。

実は今年のトロント映画祭は、カンバーバッチ祭りとも言われていて、彼が出演した作品が3作も公開されます。『THE FIFTH ESTATE』の他に、スティーブ・マックイーン監督の『12 YEARS A SLAVE』。さらに、『AUGUST: OSAGE COUNTY』。『12 YEARS』には、ブラッド・ピットとマイケル・ファスベンダーも出演していて、すでに映画を観た批評家によるとアカデミー賞まっしぐらの作品ということ。さらに、『AUGUST』のほうは、超豪華アンサンブル劇で、ジュリア・ロバーツなどが出るのですが、またしても、メリル・ストリープがやばい演技を観せている作品です。この2作品におけるカンバーバッチの役柄は『THE FIFTH ESTATE』に比べると小さいですが、2作品ともアカデミー賞最有力候補であるというところに、彼の今の実力を感じさせます。

日本の監督/俳優の作品も、松本人志監督の『R100』が世界プレミア上映される他、クリント・イーストウッドの『許されざるもの』を時代劇としてリメイクした渡辺謙主演『許されざる者』、是枝裕和監督の『そして父になる』、宮崎駿監督『風立ちぬ』、園子温監督『地獄でなぜ悪い』、黒沢清監督『リアル〜完全なる首長竜の日〜』が公開と、すでに世界的な活躍する重量級の監督が勢揃いしているのが今年の特徴でしょうか。

映画祭は、14日まで。審査員の選ぶ賞の代わりに観客が選ぶ観客賞が毎年アカデミー賞に大きな影響を与えると言われているのがこの映画祭の特徴でもあります。去年は、『アルゴ』が獲るとの噂も強かったのですが、『世界にひとつのプレイブック』が見事観客賞を受賞しました。

開始して1日ですが、すでに強烈な作品たくさん観ていますので、どんどん報告していきたいと思います!
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