ザ・クラッシュの新ドキュメンタリーを観た!


ドキュメンタリー『ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ザ・クラッシュ』を観た!
こちらはザ・クラッシュの誕生から崩壊までを追った作品なのだが、どちらかと言うと”崩壊”のほうがクローズアップされているのが興味深い、と同時にだから観ていて非常に辛い。
マネージャーのバーニー・ローズの(悪)影響、トッパー・ヒードンの薬物中毒、ミック・ジョーンズとジョー・ストラマーの確執など、その崩壊には様々な理由があったとは思うが、一番大きのは、そもそもバンドが掲げていた主義主張が、ザ・クラッシュそのものがあまりにもロック・バンドとして優秀だったために手にしてしまった大成功と、矛盾してしまったからじゃないだろうか。
ミック・ジョーンズの貴重なインタヴューが軸となるこのドキュメンタリーを観て(ポール・シムノンとトッパー・ヒードンが参加していないのは非常に残念だが)、つくづくザ・クラッシュの偉大さに改めて感動しながら、その悲しい運命に胸が痛む。
でもファンは必見だろう。

何気に面白いのは、『カット・ザ・クラップ』時代の新生クラッシュのメンバー、ニック・シェパード、ヴィンス・ホワイト、ピート・ハワードのインタヴューも収録されていること。
歴史上に残る”雇われパンク”たちも、これまたバンドの悲しい産物だったりする。(内田亮)
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