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    CSNを観る

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    1970年、キング・オブ・ブリティッシュ・ロックはレッド・ツェッペリンで、キング・オブ・アメリカン・ロックはCSNYだった。僕たちツェッペリン派は意味もなくCSNYに対抗意識を持っていた。でもツェッペリンがまるでCSNYのようなサード・アルバムを出したとき、僕たちは対抗する根拠を失い、途方に暮れた。
    でも本当は、みんなCSNYも大好きだった。ジミー・ペイジがバッファロー・スプリングフィールドのファンであることも良く知っていた。
    ニール・ヤングとスティーヴン・スティルスはバッファロー・スプリングフィールドに於いても、CSNYに於いても紛れもなくレノン・マッカートニーとしてバンドを支えていた。今やニール・ヤングは神の領域へと進んでしまったが、そのことによってスティーヴン・スティルスが相対化されるというものではない。どれだけ評価されても、評価されすぎることのない偉大なアーティストだ。個人的にもとても思い入れのあるアーティストでもある。
    明日もあるので詳しくは書けないが、CSNのナンバーだけでなくCSNYのナンバーもバッファロー・スプリングフィールドのナンバーもしっかり聞かせてくれる。
    ジャクソン・ブラウンの飛び入りを含め、とても幸せな空気感に満ちたライブだった。
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