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    ノエル・ギャラガーを観る

    ノエル・ギャラガーを観る
    すっかり自分の文体を作り上げたセカンド・アルバムをひっさげての堂々のパフォーマンス。
    ファースト・アルバムのどこかに感じられたニール・ヤング・コンプレックスは健全に昇華され、ノエルの等身大の肉体性が感じられるサウンドが気持ちいい。少しネタバレになるので、明日行く人はこの先は明日以降に読んでください。
    開演前BGMの「トゥモロー・ネバー・ノーズ」のリミックスが終わると、突然に客電が落ちる演出がドラマチックだった。
    ビジョンを使った演出も、ほどほどに洗練されところと、ほどほどに垢抜けないところが共存していて、その温度感が良かった。
    これからどんどんキャリアを重ねていくと、どこまでも進化していってくれそうだ。
    しかし今更だが、ノエルのオアシスに対する距離感の健全さは凄い。明日もあるので、多くは書けないが、ノエルがここまでソロとして成功しているのは、やはりオアシスに対して常に健全に向き合っているからだ。ポールがビートルズ解散から何十年という時間を経て手に入れた、自らの過去に対する健全な距離感を、ノエルは最初から持っていた。
    オアシスよりノエルのソロの方がいいと公言してはばからない、オアシス・ファンの敵の僕だが、そういうことじゃないんだよと、ノエル自身から諭されている気分になるライブでもあった。
    今日はソールドアウトだったが、明日は当日券も出るようだ。
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