今、力のある女性ポップ・アーティストの多くは、その表現の基本にダークなエモーションを内包している。チャーリーXCXも、もともとダークなインディーポップからスタートしている。しかし今のメジャーなポップ・テイストはそこからの転向ではなく、より彼女の表現を深化させた結果としてのものだ。それがとてもクリアに感じられるライブだった。
ドラム、ギター、ベース3人のやたら上手い女性バンドを率いてのパフォーマンスは、圧倒的なグルーヴとビートで押し倒すパワフルなもの。「ブレイク・ザ・ルールズ」は圧巻だった。あのキーボード・リフは思い切りエッジの立ったインディー・ロック感があるが、実は曲の全体がそういうものだということが、明らかになっていくライブだった。
彼女の数々の優れたメロディーが、どのようなエモーションによって担保されているか、それが切実に伝わって来て感動的だった。
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2015.04.16 21:30