このフラワー・ロック・オブジェは、入場ゲート前に置かれ、参加者の皆さんを最初にお迎えした装飾です。
このオブジェの文字はたくさんの鉢植えの花で作られたものです。
4日間の役目を終えた後、その鉢植えを参加者の皆さんに持って帰っていただきました。今はフェスの思い出として、皆さんの部屋で咲いていると思います。
今年、カウントダウン・ジャパンはこのフラワー・ロック・オブジェの他、たくさんの新しい試みに挑戦しました。
屋内でフェスの非日常性をどこまで作り出せるか、その可能性を頑張って追究しました。皆さんにとても喜んでいただけた手応えを感じました。嬉しいです。
そしてプロデューサーとしては、華やかな空間作りの本当の目的が実現でき、大きな達成感を感じています。
それはスムーズな導線の実現という目的です。
今年、カウントダウン・ジャパンは過去最大の1日あたり4万6千人の動員を記録しました。それだけの数の参加者の方が、屋内の限られた空間の中で快適に過ごすのには、スムーズな導線の確保が一番重要です。
というか僕はたくさんフェスを作ってきましたが、いつも思うのは導線はフェスの命だということです。
単独のライヴに4万6千人が集まるのとフェスに4万6千人が集まるのは大きく違います。普通のライヴはステージを観るだけですが、フェスはその集まった人たちが移動し、一日過ごす空間です。そこが快適になるにはやはり導線が命になります。
いくら豪華なステージを作っても、装飾を派手にしても、移動にストレスがあってはフェスを楽しめません。
今年、カウントダウン・ジャパンはコンコースの装飾に力を入れました。どうしてもコンコースは、ライヴ空間と比較すると非日常感が薄くなりがちです。
しかし今年、このコンコースが導線として皆さんに利用されないと、スムーズな移動が難しくなります。
コンコースにいてもフェスの非日常性を感じられ、移動が楽しくなる空間作りを目指しました。
今年は例年以上にコンコースを利用して移動する参加者の方が増えました。
ギャラクシー・ステージのレイアウト変更も、導線をスムーズにすることが目的でした。結果、去年より動員が増えたにもかかわらず、移動はスムーズになった手応えを僕は感じました。
ロッキング・オンのフェスは、参加者の方の過ごしやすさを何より大切にしています。
何故なら、主役である参加者の皆さんが心地よいと感じれば、そのフェス空間の祝祭性は上がり、アーティストにも伝わり、最高のライヴ空間になるからです。今年もロッキング・オンは「参加者が主役」をテーマにフェス作りを行います。是非、期待してください。ジャパン・ジャムも、大きなレイアウト変更を含め、より過ごしやすいフェス空間を目指して頑張ります。5月、幕張のビーチで会えるのを楽しみにしています。
カウントダウン・ジャパン、参加ありがとうございました。このフラワー・ロック・オブジェの花は、今は参加者の皆さんの部屋で咲いています。
2016.01.03 20:02