いわゆるディーバ系の歌の上手いアーティストという、一面的なイメージのあるMINMIだが、実際は非常に多面的な才能を持った人なのだ。
作詞は無論の事、作曲、プロデュースも全て自分でやってしまう。
今回のアルバム・タイトルは「MOTHER」。出産を控えた時期だけに、いわゆる母性をテーマにした幸福な内容を想像するが、実際はもっとディープでシリアスな曲も多い作品だ。
母親の児殺しをテーマにした曲、生まれ来る児が障害を持っていたらどうするのかを徹底的に考えた曲、日本のポップ・ミュージックとしては異例とも言える重い曲も少なくない。
しかもそれを洗練されたポップ・ソングとして完成させている力量は破格のものと言える。
是非ブリッジ最新号のインタビューを読んで彼女のトータルなアーティストとしてのスケールを大きさを感じてもらいたい。
お互いに対する信頼の強さはアルバムの内容にも反映されている。