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    アラバマ・シェイクスの来日公演を豊洲PITで観た。素晴らしかった!

    アラバマ・シェイクスの来日公演を豊洲PITで観た。素晴らしかった!
    いまさらここでわざわざ言うことでもないとは思うけど、
    洋楽のライブと邦楽のライブの違いって、
    始まりからなにかしらをドカーンと提示するのが邦楽のライブのセオリーで、
    洋楽は何となくふんわりとしか掴めないまま始まって気がついたらいつの間にかぐいーっと持ってかれてる、というパターンが多い。
    なんでしょうね? その理由をいつか分析してみたいです。

    今日のALABAMA SHAKESもまさにそんな感じで始まって、序盤のとある曲のとある間奏のとあるリフからいきなりギアが5段ぐらい上がって、
    そこからはバラードであろうがレイドバック調であろうがずっと上空を旋回するような演奏飛行が続いた。
    圧巻、とまではいかないが、バンドの若さを考えたら驚異的と言ってもいいパフォーマンスだった。


    ヴォーカル/ギターのブリタニー・ハワードの、ジャニス・ジョプリンにも喩えられる強烈なヴォーカルのせいで、デビューした頃は(彼らはまだアルバムを2枚しか出していないからつい最近ではあるが)どうしても「ブリタニー&アラバマ・シェイクス」という印象で捉えられていた。
    でも実は全く違う。
    むしろその逆で、ブリタニーの唱法は器楽的で、他の楽器の音としっかりと組み合う/絡み合うことで成立する「アンサンブル型」だ。
    バンドをバックに自由奔放にアドリブやフェイクを多用する、いわゆる「ジャニス(・ジョプリン)・タイプ」とは逆で、むしろボン・イヴェールやフリート・フォクシーズのような今の世代のインディー・フォークのシンガーのような歌の捉え方に近い。あくまでも器楽的、音響的な捉え方が基本なのだと思う。
    セカンド・アルバムのタイトル『SOUND & COLOR』は実にジャストなタイトルだと思う。

    また近く来日すると言っていた。
    フェスか単独かわからないが、楽しみだ。
    いいライブだった。
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